「いいこと日記」と「ほめ日記」はどうして行動を変えるのか?

こんにちは、ゆうびんやです。

「めざせ、日記大全」、今回は一日をポジティブに終えるための日記「ほめ日記」と「いいこと日記」です。

名前は違いますが、一日をポジティブに見る点では変わらないので、今回一緒に紹介したいと思います。

一日をポジティブに見る効果

まずこの「ほめ日記」と「いいこと日記」は、どちらも一日をポジティブに振り返る日記です。

たとえば「いいこと日記」は、今日一日の中で、どんないいことがあったかを思い返す日記です。

そうすることで、あなたの注意の配分を、いいことの方に多く割り振ることができます。

私たちは、ネガティブなことの方により多くの注意を払います。

そして、注意を払えば、フィードバックが返ってきます。

ネガティブなことに注意を払えば、たいていは不安や落胆などのネガティブな感情が返ってくるでしょう。

逆にポジティブなことに注意を払えば、ポジティブな感情がフィードバックとして返ってきます。

そして、「いいこと日記」などで、一日の終わりにポジティブな感情を持つことは、一日の評価を変えます。

「終わりよければすべてよし」といいますが、人は自分の経験を評価するときに、経験の最後の感情や評価を重視する傾向にあるからです。

これは「ピークエンドの法則」と呼ばれるものです。

「ほめ日記」や「いいこと日記」で、一日をポジティブに終えることができれば、一日の評価が変わります。見方が変わるといってもいいでしょう。

そして見方が変われば、その次に起こす行動にも変化が起きてきます。

一日をポジティブに振り返ることで、行動に変化を起こす、その第一歩を踏み出しやすくするのが「ほめ日記」や「いいこと日記」なのです。

また、自分がどんなことをほめ、どんなことをいいことと思うかで、あなたの評価軸が見えてきます。

たとえば、どんなことをいいことを思っているのか。

「趣味の時間が増やせた」ことなのか、「仕事がきっちりできた」ことなのか。

あるいは、「家族で過ごせた」ことなのか。

そうした傾向が、日記を読み返すことで分かってきます。

理想の自分、なりたい自分の方向性が見えてきます。

そして、じぶんにとって良い方向に進むためにはどうすればいいか、そのヒントも同時に見えてくるはずです。

また、自分の評価軸が見えてくるということは、評価軸を客観的に見ることもできるということです。

たとえば、評価軸が偏っていないかという視点も持つことができます。

仕事のことばかり書いていたら、自分の評価軸が仕事の方に偏りすぎている可能性があるでしょう。

もちろん、偏っているかどうかを決めるのは、自分自身です。しかし、客観的に見ることができるようにしておくことは、悪いことではありません。

家庭も大事にしたい人が、仕事のことばかり書いているのは、自分の幸せという面を考えた時、やや黄信号のはずです。

また、一日をポジティブに終わらせることは、いい影響が多いですが、ちがった影響が出ることもあります。

たとえば「モラルライセンシング」という人間の傾向があります。

昨日がんばったから、今日はすこしぐらい怠けてもいいなと考える、誰しも覚えがある傾向です。

「ほめ日記」と「いいこと日記」は、人を一歩進めるちからになることもありますが、人によっては行動力が落ちることもあるかもしれません。

自分の状況や性格によっては、これまでに紹介した4行日記などを使う方がいいこともあるでしょう。

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いいこと日記、ほめ日記の書き方

ほめ日記もいいこと日記も、そこまで決まったフォーマットがあるわけではありません。

「いいこと日記」は4行ぐらいの内容で書きます。すべての内容をいいことにする必要はなく、最後の行までにいいことにたどり着けばOKというスタイルです。

また、いいことを書くというのがメインというだけで、毎日いいことについて書かなくてもいいというのは地味ですが、大事なポイントだと思います。

この「いいこと日記」についての本を書いている中山庸子さんは、『「なりたい自分」になれる 中山式「いいこと日記」をつけよう! 』の中で、様々なコーナーを設けることを提案しています。

たとえばマネーいいこと、ヘルシーいいことといった「いいことコーナー」です。

こうしたコーナーを設ける考え方は、少しバレットジャーナルを連想するところがありますね。

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また「ほめ日記」もそうですが、ハードルをできるだけ低くするのが、両方に共通する特徴です。

なにか達成したことだけでなく、自分ががんばったことややろうとしたことなど、ハードルを下げて、できる限り自分を褒めます。

たとえば「いいこと日記」では、

  • よく眠れた
  • 昼寝ができた
  • 泳いだ
  • 鶯が泣いていた
  • きれいな花を見た

「ほめ日記」は、

  • 仕事に行けて、すごい
  • 満員電車乗れるのとか天才では
  • 食べ過ぎに気づいた、わたしえらい

といった具合です。こう見ると、ほめ日記のほうが、より積極的な印象ですね。

人は自分のできたことを低く見積もりがちですから、ハードルを下げるのはとても重要です。

というわけで、今回は「ほめ日記」と「いいこと日記」の紹介でした。

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ぜひ一緒に日記を楽しみましょう。

ゆうびんやでした!


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