日記で創作力を向上させるたった一つの方法「練習ノートABC」

「めざせ、日記大全」、今回は日記を小説などの創作などに活用する練習ノートABCを紹介します。

日記という単語は入っていませんが、手法の中に日記や、これまで紹介した「5行日記」や「アンチロマン日記」の手法も活用されています。

それではどのような手法なのか、ご紹介していきましょう。

練習ノートABC

練習ノートABCはノートを3冊使って、書く手法です。この手法は、小説家の井上光晴さんが書いた「小説の書き方 (新潮選書)」の中で紹介されています。

この3冊のノートをそれぞれノートA,ノートB、ノートCとし、これら3冊ノートを活用して、創作力を向上させる手法です。

ノートA

まず、ノートAです。

ノートAには、日記のように日々の出来事を書いていきます。しかし、書くのは見開きの片方のページだけです。

もう片方のはページは空白になります。

これは「5行日記」でも使われた手法ですね。

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空白のページがあることで、空白を埋めたくなります。その欲求を5行日記でも利用していました。

もし左右どちらのページを空けるか迷った場合は、5行日記のように左側を空けるといいでしょう。

この空白の片方のページは、後に使われることになります。

ノートB

ノートBの場合も同じ要領でその日に考えたこと、読んだ小説、エッセイ新聞記事に対する印象などを見開きの片側のページに書いていきます。

このノートBには、以前ご紹介した「アンチロマン日記」や「ユビキタスキャプチャー」の二つの日記の要素が入っています。

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ですから、このノートBでは、これらの日記が持つ効果、たとえば「自分が社会に対してどんな興味を持っているか」といった点も見ることができます。

ノートC

ノートCは完全な作り話です。見開きのノートの片側に完全な作り話を書いていきます。

なるべく身近な素材を用いると余計にリアリティーが生まれやすくなります。完全な文章にできない場合は、自分が分かるようなメモ書き程度でも構いません。

活用

まずはノートABC、先ほどご紹介したように、それぞれ片方のページを埋めていきます。

見開きの片方のページが埋まったら、この片方のページを素材にして、もう片方の空白のページに事実や出来事を捻じ曲げたものを書きます。

こうすることで、自分の日々の出来事や社会の出来事、それらの「現実」から「空想」を創作することが可能です。

これを日々繰り返すことで創作の質を上げることができます。

またノートCでは自分の創作、空想を素材にしてさらに創作を重ねます。こうして深堀をしていくことで、空想世界についての世界観や、空想世界の表現の仕方などの力を育むことができるはずです。

様々な日記の効果も

この練習ノートABCでは、片方のページを素材にするので、必然的に素材となる日記を読み返すことになります。

日記の効果の多くは読み返すことで得られることができますから、日記を読み返せる、「練習ノートABC」の手法は日記の効果を得やすい手法とも言えます。

さらに、この練習ノートABCは前述したとおり、「アンチロマン日記」や「ユビキタス・キャプチャー」の要素も含まれています。

日々の出来事や考えを記録していくことはユビキタス・キャプチャーでも行いました。

たとえばユビキタス・キャプチャーの手法を応用し、ノートABを持ち歩ける大きさのモレスキンや測量野帳などにすれば、日々の出来事をその都度忘れることなく記録していき、創作のネタにすることが可能です。

またニュースや社会の出来事を記録するのはアンチロマン日記の手法でもあります。

ノートBには、このアンチロマン日記も含まれています。

ですから、ノートBを書き、読み返せば、前述したように「自分自身が社会に対してどういった興味があるかを知る」といった、アンチロマン日記の効果も得ることができます。

創作に興味がない方でも、たとえばノートABのみにし、もう片方のページを創作に用いるのではなく、さらにアイディアを深堀したり、気づいたこと、連想することを書くといったことで発想法などとして使うことも可能です。

これは5行日記の応用とも言えますね。

終わりに

今回は日記で創作力をアップする手法「練習ノートABC」についてご紹介しました。

この練習ノートABCにはこれまで紹介した様々な日記の手法も活用されています。それは様々な視点から日常や社会を把握しているとも言えます。

逆に言えば、創作にはさまざまな視点や考え方を活用することが重要なのかもしれません。

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ぜひ一緒に日記を楽しみましょう。

ゆうびんやでした!


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