議論の流れと心の声をとらえる「3本線ノート」~ぱうコメ番外編その2

3本線ノートまとめ
今日は番外編その2と称して、この連載でも度々登場する「3本線ノート」について解説したいと思います。議論の流れを抑えながら、自分の思ったことを書き留めておくための技法です。

(前回のお話はこちら)学生生活が終わる前に!色々手を出してみよう

今までの連載との関連性

今までの連載では2度、関連する話題が出ております。一度目はこちら。
ノートと友達になって「内なる声」をつかまえよう!
メモ・ノートを持ち歩いて「心が動いたこと」を書いておこう!っていう回でした

もうひとつは、ミーティングの回ですね。
「ミーティングで発言するときのコツは?」役割と視点を切り替えてみよう
会議メモをきちんと取っていたかすみさんは、視点切り替えで議論を整理できました

どちらの場面についても出てきた3本線ノート。これは、かつて自分のブログのほうではご紹介していたのですが、4月の「第3回アシタノワークショップ」のときにより詳しく解説したところ参加者に好評でしたので、あらためてご紹介したいと思います。

3本線ノートの元ネタ本

元になっているのは橋本和彦さんの本です。

とくに「実践活用術」のほうは事例集になっておりまして、いろんな場面でこのノート術が使えることを示しています。そのなかでも、ミーティングについてのものを、自分なりに解釈・アレンジしてご紹介しています。

3本線ノートの書き方

それではさっそく、ミーティングではどのように使うのかをお知らせしましょう。第3回アシタノワークショップでは、ぱうぜセンセとアシカノちゃんの掛け合い漫才が登場しました。

ぱうぜ:それじゃあみなさん、相手への質問を考えながら自己紹介してみましょう!

アシカノ:そんなのムズカシイよ・・・

ぱうぜ:考えながら話すときの相棒!3本線ノート術っ!

アシカノ:やっぱりムズカシイんじゃないの?

ぱうぜ:とりあえずやってみましょう。ポイントはあとでいう3つだけだから!

アシカノ:の、ノート忘れた・・・

ぱうぜ:そういう貴方のためにA4の紙配布するよ!

とまあ、こんな感じの議論(?)が目の前でなされていた、としましょう。

これを3本線ノートにかいてみるとこんな感じです。

3本線ノート実例

以下、書き方を3段階でご紹介します。

その1:ノートの見開きに、3本線を引く

まず、青い線で示した3本の線を引いておきます。

3本線ノート書き方その1

その2:使い分けを決める

次に、分割したエリアの使い分けを決めます。オススメは、「向かって左側は議論の流れ、右側は自分の心の中の動き」という使い分けです。

左側はこんな感じ。日付と発言主は忘れないようにしておきましょう。発言内容は要旨で大丈夫です。タイトルは「後からついてくる」こともあるので、最初は空欄でもかまいません。思いついたときに書いてみましょう。
3本線ノート書き方その2(前半)
右側は、そのとき感じた自分の「心の声」を書く欄と、あとでまとめや次なるタスクのために書き込むスペースです。
3本線ノート書き方その2後半

その3:発言をメモしながら、自分の心の声も書き留める

このように使い分けをあらかじめ決めておいて、いざ会議や講演に望みましょう。だれがどんなことを言ったのかを左側に書き止めつつ、それを聞いてどんなことを思ったか、感じたかを「?」や「!」だけでもいいので書き留めておきましょう。そして、「あとで書く」スペースは、振り返りに用いたりすれば良いのです。上の例でも、「amazonで注文しよう!」というタスクのメモ欄として使っていますね。
3本線ノートまとめ

メリットとデメリット

メリットは、「話が終わった直後に質問がしやすくなる」、「自分の考えをメモするクセが付く」など、いろいろあります。これらについては後の連載であらためてご紹介しましょう。

デメリットは・・・やたらページを食うことですね。どんどんノートがなくなります。でも、こういう使い方もぜひやってみてほしいのです。単に記録のため、というのではなく、思考を整理するためのツールとして、ノートの使い方を見直してみてください。

編集後記

途中にも書きましたとおり、この記事はかつて書いた記事のリライトです。
質問や振り返りを助ける「研究会ノート」の取り方 – カフェパウゼをあなたと
こちらもあるTwitterでの対話を例に取り上げています

実際に手書きのノートにキャプションをいれるとこういう感じになります。
3本線ノート実写版

ぜひ皆さん、「バーチャルコメントボックス」に質問をお寄せください。Twitterで @kfpause宛てにツイートしていただいても結構ですし、 #ashitano をつけて投稿していただければ適宜拾いますので、どしどしお寄せください。

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