行動の記録を残そう ー 自己管理のベーシックレシピ

2016年01月21日 3 Comments by

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自己管理の基礎を取り扱う「自己管理のベーシックレシピ」、久々に再開します。

前回は「予定とやることを書き出して時間を管理しよう」ということで、予定とやることを時間軸に落とし込んで計画を立てて行く方法について取り上げました。

今回は「行動の記録を残そう」というテーマで、計画に対して実際どの様な時間の使い方をしたかを記録する方法と、記録の目的について紹介したいと思います。

■ルーチンワークの誤解と効能

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■ルーチンワークへの誤解

ルーティーンという言葉を聞くと、すっかり”五郎丸選手”のイメージになってしまいましたが、ルーチンワークも”日々繰り返し行う作業”という意味なので、意味合い的には似たようなものですね。

さて、このルーチンワーク、という言葉を聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?

日々繰り返し行う作業・・・と聞くと「つまらない」とか「クリエティブでない」「単純作業」などのイメージをお持ちの方も多いと思います。

勿論、仕事の上ではそういう作業も存在すると思いますので、このイメージ自体が間違いとは言い切れません。しかし実の所、ルーティンワーク=単純作業と考えてしまうのは、仕事の精度や速度を速める上でかなり勿体ないことなのです。

■難しい作業はルーチン化できるのか?

ルーチン・ワークというのは言い換えると「定型化された作業」ですので、毎日の様にこなしていればマニュアルや手順書の類を読まなくても作業が行えるようになります。作業内容が「手続き記憶(Procedural memory)」として身につくと、生産性が劇的に高まることは、皆さんよくご存知だと思います。

「いやいや、俺の仕事はルーチン化なんて出来ないよ」

って、思いましたか?いや、まぁ、そう想う気持ちはよく分かります。

私だって自分の仕事(システム屋)もルーチン化するには、些か多様性と難易度が高いと思っていたことがありますので。新しいアイデアを思いつくとか、事業構想を練るとか、最も刺さる資料の構成を考えるとか、そんなもんルーチン化できへんわい!!ってね。

でも、敢えて言わせて下さい。私たちはどんな仕事でも「ルーティン化」しない限り、仕事の速度も精度も高めることができないんです。それどころか、プロとしてあるまじき締切に間に合わないという事態にすら陥ってしまいかねません。

もし私が「難しい作業はルーチン化できるのか?」という根源的な質問を受けた場合、「ルーチン化するしかない」という身も蓋もない回答を返さざるを得ないのです。

■あなたの勝ちパターンを作ることが「ルーチン化」

そういえば、先ほど五郎丸選手のルーティンについて触れましたが、これから説明する「ルーチン化」は、将に五郎丸選手がルーティンをやるのと同じ効果を狙っていますので、とても良い例だったかもしれません。

端的な言い方をすると「勝ちパターン」を作ることこそが「ルーチン化」です。先が見えない難しい仕事であればあるほど、ゴールに到達できると信じられる勝ちパターンが必要となるのです。

例えば、私は仕事柄、お客様の課題に対して解決策を提案することが多いのですが、お客様の置かれている状況、自分が保有する知識と技能、納期、予算、社内政治・・などなど、毎度状況は異なります。

今まで一度たりとも「コレ前にやったわ、楽勝!」みたいなことはありませんでしたし、大抵は「どこから手を付けて良い物やら」というところからスタートします。

例えば、この手の仕事をするときには、ざっと以下の様な手順を踏みます。

  • 兎に角あらゆる情報をかき集める(顧客ヒアリング、資料を提供して貰う、社内の有識者ヒアリング、社内のベストプラクティス・類似事例を集める、ネット検索する)
  • 軸を決めて、色々と分析を掛けてみる。(このフェーズだと、ぷらっと外に散歩に行ってカフェでコーヒーを買って帰ったりってのも多い)
  • A4方眼用紙にドンドン思いついた事を書き出していく
  • パワーポイントでアウトラインを書き出す(見出しだけ書いた空のスライドを作っていく)&他の資料から使い回せるものを取り敢えず持ってきておく
  • 思いついた事をパワーポイントにメモ書きレベルで書き殴っていく(この時点で不要と思ったスライドは削除してしまう)
  • 一部のお絵描きや調査など、同僚と手分けして進める
  • メモ書きにドンドン肉付けしてスライドを埋めていく。全体を見つつ、スライドに集中しつつの鵜の目鷹の目を行ったり来たりしながら資料を作成する。
  • 資料がある程度出来てきた時点で、しゃべりながら構成やスライドのチェックを行う。

確かに、毎回考えるべき事や、お客様の状況は違うのですが、「ゴールが見える」までにやるべき事、「ゴールに到達する」ためにやるべき事、というのはおおよそパターン化が出来ています

人それぞれの仕事のやり方があると思うので、このやり方が他の人にとってベストかは定かではありません。ただ、私の場合は、以下の様な比率でルーチンを回すことで「ゴールの見えない仕事」に対して成果を挙げ続けられているので、少なくとも”合っている”のだろうと思います。

  • 情報をインプット(40%)
  • 取り敢えず分析してみる(15%)
  • 紙に書き出して考える(15%)
  • アウトライン→メモ書き→清書の順でスライドを作る(20%)
  • しゃべりながら仕上げる(10%)

繰り返しになりますが、スタート時点でゴールが見えない仕事であればある程、取り組み方レベルでルーチン化ができている必要があります。毎回毎回、やり方から考えて作業をすることほど非効率的な事は無いのです。

■記録を取るメリット

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■記録が無ければ振り返ることはできない

ルーチン化や、作業量の見積りは初見では不可能です。他所での経験と勘からおおよその見当を付けること自体は可能ですが、見積もりの精度を望むのは難しいでしょう。

自分の仕事をルーチン化したり、作業量の見積り精度を高めるには「記録を取ること」、そして「記録を振り返ること」が一番の近道です。

記録を残して振り返る必要があるのは、人の記憶力では、一つ一つの作業に分秒単位でどの程度の時間が掛かったかを正確に記憶することはきわめて困難だからです。ただ、漫然と振り返っても精度を上げることはできません。

■記録があるからルーティンに気づける

勿論、作業内容によっては時間が一定しないことも少なくはありません。例えば、斬新なアイデアを出す作業を行っていたとして、常にこれが30分で納得いくアウトプットにたどり着けるわけではありません。

しかしながら、記録を取っておくことで、色々な事実に気づく事が出来ます。以下は一例ですが、

  • あるテーマのアイデアを出すためにインプットを5時間程度はする必要がある
  • 30分考えてもアイデアが出ない場合は、10分程度ブレイクついでに散歩に行くと次の30分の間にアイデアが浮かぶことが多い
  • 2時間のインプットと30分のアイデア出しを3日続けると、おおよそ満足いくクオリティのアイデアに到達できる

この場合、単品の作業に要した時間よりも、自分なりにゴールに到達するための定型化された行動(つまりはルーティン)の発見ができる点に価値があります。

これができる様になると、先の見通しが立たない難しい作業であっても、「何を」、「どの程度の時間」やればゴールに到達できるか見当が付くようになります。

■行動を時間と共に記録しよう

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■行動を時間と共に記録するためのツール

行動と時間を記録するためのツールは色々ありますので、用途やワークスタイルに応じてチョイスすると良いでしょう。

例えば、私の場合は「Toggl」というクラウドサービスを愛用しているのですが、その理由がPC、スマートフォンのどちらからでも時間記録を残せる利便性にあります。また、後述しますがTogglボタンというGoogle ChromeのExtensionが非情に便利で重宝しています。

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その他、iPhoneだけで記録が取れれば良い場合、手軽に使うのであれば「aTimeLogger」あたりが取っつきやすいと思います。

aTimeLogger 2 – Personal Time Tracker & Time Sheet
カテゴリ: 仕事効率化, ライフスタイル
販売元: BRIAN GILBERT, CONSULTANTS INC.

 

少し値が張りますが、予定と実績の見比べが容易であったり、ライフログツールとしても強力な「たすくま」も非情に気になる記録ツールです。

Taskuma — TaskChute for iPhone — 記録からはじめるタスク管理
カテゴリ: 仕事効率化, ライフスタイル
販売元: Sayaka Tomi

 

■Togglを使った時間記録

先述の通り、私はTogglというクラウドツールを用いて行動と時間の記録を残しています。

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Togglの最大のメリットはPCからもスマホからも時間記録が残せるところです。スマホが手元に有りさえすれば、いつでもどこでも記録が残せるのでかなり重宝します。

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記録する作業項目はクライアント/プロジェクトで分類でき、プロジェクト毎、クライアント毎の集計表示なども可能です。私はクライアントに「work」や「Private」といった自分の役割を設定し、「アシタノレシピ」や「家事」など、役割毎にプロジェクトを予め登録しています。

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PC画面上のレポート機能では、クライアント毎やプロジェクト毎など、様々な分類毎の時間の使い方を確認することができます。

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スマホからも自分がどういう時間の使い方をしているかをグラフィカルにグラフ表示することが出来ます。iPhoneアプリだとプロジェクト毎の時間の使い方のみがレポート出力対象です。

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■予定と実績を見比べる

Togglはタイムロガーであって、基本的に予定や計画と見比べるということができません。私は予実管理のためにToodledoのタスクからTogglのタイムエントリーを開始させる「Togglボタン」というChrome Extentionを活用しています。

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Togglボタンをクリックすると、タスク名を引き継いだTogglのタイムエントリーが作成される他、プロジェクトの設定なども可能です。必要項目を入力して「DONE」を選択すると・・・

Toodledo___Your_To-Do_List

以下の様に、タイムエントリーがToggl上に作成されます。

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最後に

今回は「行動記録を残そう」ということで、ルーチン化のメリットや行動記録を残すメリット紹介の他、Togglなどのでの時間記録について紹介しました。次回は「目標の考え方と立て方」を取り上げたいと思います。

参考書籍

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ベーシックレシピ, 自己管理

About the author

ベックです! 横浜在住大阪人。本職SE。ガジェット、文具、手帳、ライフハック、モバイルが大好物な30代男性。BLOG「Hacks for Creative Life!」が主戦場です!。『EVERNOTE情報整理術』『クラウド「超」活用術』著者。勉強会『東京ライフハック研究会』の主宰者でもあります。 BLOG:Hacks for Creative Life! Twitter:@beck1240
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