目標を行動に落とし込む ー 自己管理のベーシックレシピ

Banners_and_Alerts_と_名称未設定

こんにちは、BECK(@beck1240)です。

自己管理の基礎を取り扱う「自己管理のベーシックレシピ」、今回で自己管理編は最終回です。

前回は目標の考え方と立て方ということで、、目標についての考え方と、行動を変えていくための目標の立て方について紹介したいと思います。

今回は「目標を行動に落とし込む」というテーマで、立てた目標を実際に行動に落とし込む為の考え方、テクニックを紹介したいと思います。

■目標を行動にブレイクダウンする

44669499_s

■目標達成の為のアクションプランを策定する

例えば「海外でビジネスが出来る様になりたい」という大きな目標のために、今年の目標として「TOEICで800点を取る」という目標を立てたとします。

現在600点程度の実力だとすると、Google検索で「目安時間」を調べるとこのサイトにたどり着き、おおよそ650時間程度の勉強が必要という事が分かります。

12月のTOEICで800点を取ることを目標にするのであれば、1月に目標を立てたとすると、大凡11ヶ月間で月60時間程度、1日換算で2時間程度の勉強が必要という目安が見えてきます。

もちろん、勉強の内容も重要です。単語や文法、リスニングや過去問など、苦手分野や試験までの残り日数などを勘案して計画的に勉強内容を組み立てる必要があります。

恐らくは、12月の試験までに複数回試験を受けて都度自分の勉強の成果や苦手分野の確認などを行う必要もあるでしょう。それによって、勉強の内容も都度都度見直す必要が出てくるでしょう。

そして、実際に行動に移す際に重要になるのが「いつ(或いはどこで)」「何をやるのか」の2点を明らかにすることです。通勤電車で英単語を覚える、毎朝出社前にラジオ英会話を聞く、帰宅後1時間問題集にあたる、など最終的には毎日の中で「いつ」「何をやるか」を明確にする必要があります。

少し例が長くなってしまいましたが、アクションプランを立てる作業イメージはおおよそ掴んで頂けたのではないかと思います。ポイントをまとめると、

  • 目標達成までの全体量と1日あたりの分量の把握
  • 目標達成までにやるべき行動内容全体の把握
  • 目標までのマイルストンの設定
  • マイルストンまでの間、何をやるのか?
  • 1日の中で、いつ、何をやるのか?

こういった事柄を目標毎に明らかにしていくことで、目標達成までに自分がやるべき事を日々の行動レベルにまで落とし込むことが可能となります。

■新しいことをはじめる際は同時に何を止めるかを決める

少し水を浴びせるようなことを言うと、アクションプランを綿密に立てたとしても、多くの場合は絵に描いた餅で終わります。

先に挙げた英語学習の場合、2時間の時間を新たに英語学習のために確保しようとしても、元々日々の生活の中で、その2時間は何かに使われています。つまり、何か新しいことを始める時には、同時に「何を止めるか?」についても考える必要があるということです。

先に挙げたアクションプランで決めるべき事柄「1日の中で、いつ、何をやるのか?」に通じるのですが、例えば今まで電車の中でスマホゲームをやっていた時間を英単語学習にあてる、毎晩23時に見ていたテレビ視聴の時間を問題集を解く時間にあてる等、具体的に「今までxxをやっていた時間と置き換える」と考えると良いでしょう。

■恒常性維持を考慮したアクションプランを立てる

また、人は恒常性維持の性質があるため、新しいことを初めても、またすぐに元の状態に戻ろうとします。特に勉強や運動を新たに生活に組み込むような、意思力を必要とする行為の場合はこの傾向が顕著です。

恒常性維持を乗り越えて、新たな習慣づくりを行う際に良く用いられるのが「ベビーステップ」と呼ばれる、敢えて継続が難しくない簡単なことからはじめる工夫です。

例えば、英語であれば「1日1回単語学習アプリで20単語分」などの、ごく簡単なところから・・或いはそれでも継続が難しいなら「単語アプリを開く」の様なごくごく簡単な所からはじめます。中身は二の次で、まずは続けることから始めましょう。

勿論、いつまでもベビーステップのままでは、目標の達成はままなりません。習慣化ができてきたと感じたら、徐々にアクションの負荷を挙げていく必要があります。

新しい習慣を身につける際には、おおよそ3週間程度の意識的な継続が必要と言われているので、1年のアクションプランの内最初の1ヶ月程度はベビーステップから入り、徐々に負荷をあげていきましょう。

■目標を達成する為の行動計画

37680925_s

■週間目標を立て週間計画を行う

先の方針に則ってアクションプランを立てたなら、おおよそ今の時期に、何を、どの程度やるべきかという指標が見えていると思います。

これを実際に日々のやること(タスク)に落とし込んで行く作業が、週間計画です。

クレハさんクローズドセミナー

基本的には週の頭なり、週の終わりなりに1週間分の目標を立てて、それを達成する為の具体的な行動をやることリスト(タスクリスト)に記載し、可能であればそれを実行するための時間も押さえてしまいます。

クレハさんクローズドセミナー

例えば、英語学習の場合であれば、直近試験のない基礎力&英会話力養成の期間であれば、以下の様な目標とタスク化を行います。

  • 週間目標「iknowで英単語350単語分」
    • 日々のタスク「iKnow 50単語分」
      • 場所「電車で」
      • いつ「毎日20分」
  • 週間目標「瞬間英作文3章分」
    • 日々のタスク「瞬間英作文1章分」
      • 場所「家」
      • いつ「木〜日 夜23時から15分」
  • 週間目標「ビジネス英会話入門1週間分」
    • 日々のタスク「ビジネス英会話1回分」
      • 場所「家」
      • いつ「月〜水 夜23時から15分」

私の場合は目標の書き出し、時間の確保を手帳のWeeklyリフィルで行い、日々のタスクをdailyリフィルに書き出しますが、これらに用いる道具はEvernoteでもGoogleカレンダーでもToodledoでもTodoistでもなんでも良いと思います。

最も重要な事は、その週の目標を明らかにし、それを日々のタスク(いつ、どこで、何をやるか)に落とし込むことですので。

■目標達成の為の行動を記録して振り返る

週間目標やアクションに対して、実行した結果を日々記録し、1週間単位でその達成度を振り返る時間を持ちましょう。
スクリーンショット_2016_05_17_3_56
毎日のタスクとして書き出された目標達成のためのアクションの実行度合いを確認するカタチでもよいですし、勉強であればStudy Plusの様な教材毎の勉強時間を記録するツールを用いても良いと思います。

勉強ログ___Studyplus(スタディプラス)

できれば、週間目標「iknow350単語分」に対して実行結果「iknow300単語分」といった具体的な数値での達成度合いが測れるカタチでの目標策定と実行結果記録がのぞましいですが、記録することが面倒になる位であれば、単純に日々のアクションを記録するだけでも良いと思います。

■最後に

今回は「目標を行動に落とし込む」というテーマで、立てた目標を実際に行動に落とし込む為の考え方、テクニックを紹介しました。

前回の記事に書いたとおり、私は目標を「資産」、「プライベート」、「仕事」、「能力」、「健康」、「精神」の6ジャンルに分類し、その中で具体的な目標を定めています。今回例で何度も挙げた「英語」は「能力」に関する目標のひとつです。

その年に達成したい目標が30個あって、それぞれにアクションプランを作成したり、週間目標やタスクに落とし込むのは面倒、と感じられるかも知れません。

ただ、人が一時に意識できる物事はそれほど多くはなく(短期記憶は意味単位で7±2ぐらいが限度)、例えば30個の目標に対して、時間軸を意識して今何をすべきかを、常時把握することはまず不可能です。

この場合の一つの解としては、目標を2,3個に絞る、というものが考えられます。そうすれば、目標を常時意識しつつ、そこから今何をすべきかを考えて行動を起こすことを考えながら走ることも不可能ではないでしょう。

どういった目標を立て、どうアプローチするかは人それぞれ違って良いと思いますが、一つだけ言えることは「どんな目標も行動に移されなければ意味が無い」ということです。

是非、行動に移しやすい目標策定、アプローチの方法を模索してみて下さい。

今回で「自己管理のベーシックレシピ」は終了です。次回からは新シリーズ「情報管理のベーシックレシピ」を始めたいと思います。

参考書籍

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で