必要な知識とスキルを洗い出し、戦略的に実行する ー 自分育成計画 第1回

皆さま、あけましておめでとうございます。
BECKです。

新シリーズとして「自分育成計画」をスタートさせ、勉強や情報収集について書き進めていきたいと思います。 初回となる今回はまず必要な知識やスキルを洗い出し、それらをどの様に実行していくかという”考え方”について紹介したいと思います。。

尚、本シリーズでは以下の内容を取り扱いたいと思います。

  • 社会人の為の読書術
  • 社会人の為の勉強術
  • 専門性を高めるためのネット情報収集術
  • 読書や勉強、情報収集の時間管理術
  • 勉強のモチベーションキープの工夫

※1/27追記:カテゴリーをアシタノ・ハックスから自分育成計画に変更しました

自分育成計画とその実行

社会人になってから勉強したくなるのは何故か?

Study
Study / JSmith Photo

学生の頃にあまり好きではなかった勉強を、社会人になってからもっとやりたいと思うようになる人は少なくないようです。

勉強することが本分である学生時代ではなく、社会に出てからより強く勉強したいと思うようになるのは、どこか皮肉なことのように思うかも知れません。しかし、仕事に就いてはじめてそこで必要とされるスキルと自身のスキルの乖離に気づくことができ、更には自分が進みたいと思う道がはっきりしていくわけですから、ある意味当然の成り行きとも言えるのです。

教育機関ではある種の専門的な知識とスキルを与えてくれるものの、特定の職業の特定の業務に特化した訓練が受けられるわけではないので、学生時代に学んだ知識やスキルがそのまま仕事で使える・通用すると言うことは殆どありません。むしろ、その時々に必要な知識やスキルを身に付けながらその場に対応していかなければ、仕事の現場では通用しないといっても過言ではありません。

裏を返せば、これは全ての人が同じ土俵に立っているということになります。そこまでの業務経歴や教育機関で学んだ事といったバックグラウンドに違いがあるにせよ、誰もが最初はその仕事の素人からスタートしていて、そこで必要な知識やスキルを身に付けながらその道のプロへと成長していくわけですから。

新しい仕事に就いてすぐその仕事がうまくできるかどうかはさほど重要ではありません。重要な事は、その時々で必要とされる知識やスキルを現実的な速度で身に付けながら仕事を回すことであり、更に言えば先々で必要となる知識やスキルを身に付けることで自分が描いたキャリアパスを実現していくことなのです。

必要な知識・スキルを明確化する

Ideas por doquier
Ideas por doquier / Bookelï

ただ闇雲に勉強をすればいいという訳ではありません。自分が今身に付けるべき知識やスキルは具体的に「何」か、またそれは「どの程度の習熟度」で、「いつまでに」必要なのかといった事柄を明確化した上で、「どうすれば」これらを全て満たす形で知識・スキルを見つけることができるかを考える必要があるのです。

  • 「何」の知識・スキルを身に付けるのか
  • その知識・スキルは「どの程度の習熟度」が必要か
  • その知識・スキルは「いつまでに」必要か
  • 上記条件を全て満たす形で身に付けるには「どうすれば」いいか

極端な例ですが、日商簿記1級の範囲である工事進行基準を用いたプロジェクトの予算管理を行う必要がある時に、日商簿記2級を勉強してもあまり効果がありませんし、プロジェクトの予算管理をつつがなく行えればいいのであれば日商簿記1級の全てを勉強する必要もないのです。

知識・スキルは、習熟度が深いことに越したことはありませんが、習熟度を深めるためにはそれなりの時間と労力を投じる必要があります。自分の業務に対してその知識・スキルはどの程度の習熟度を必要とするのかを例えば以下の4段階ぐらいで習熟度を分けて考えてみるとよいでしょう。

  1. 知識・スキルについて十分理解しており、新たな知識を生み出したり、自然と仕事で使うことが出来る
  2. 知識・スキルについて概ね理解しており、詳細はリファレンスを参照しながら仕事に使うことができる
  3. 知識・スキルの概要を説明できる程度には理解している
  4. 知識・スキルのことは知っているが説明は難しい

よく「Googleで調べれば良いから完璧に覚えなくても良い」といった事をいう方もいらっしゃいますが、実際にネットの使えない環境や調べてる余裕がない中で作業を行う場面というのは決して珍しくはなく、ここで活躍するのは1の知識・スキルを身に付けている人です。このレベルにある人達は、例え正解を知らなかったとしても自分の知識や経験から正解を導き出す(というより創り出す)ことができます。また、ある領域で独創的なアイデアや独自の理論を打ち立てる人達も総じて1のレベルにあります。

まずは自分の仕事や将来のキャリアパスから「何」が必要なのかを洗い出し、それぞれに「習熟度」と「期限」を定め、「どうすれば」それを実現出来るかを考えていきましょう。7個、8個と自分に必要な知識とスキルを洗い出していくと徐々にこんな心の声が聞こえてくるかも知れません。

「そんなに一気に出来ないよ」

洗い出した知識・スキルを戦略的に身に付ける

Navy admiral briefs relief efforts to Japanese general.
Navy admiral briefs relief efforts to Japanese general. / Official U.S. Navy Imagery

洗い出したあなたが身に付けたいと思っている知識・スキルの質と量が多い場合、当然それらを身につける為に投入する時間とエネルギーもより多く必要となります。

洗い出す際にはあまり自分の手持ち時間と、勉強に投入すべき時間の兼ね合いを考える必要はありませんが、いざその勉強をしていく段で時間というリソースを無視すれば、立てた計画は絵に描いた餅になってしまいます。洗い出した知識・スキルの中で優先順位を付けて順繰り身に付けていくしかありません。

詳しくは今後の記事に譲りたいと思いますが、この優先度を付ける際に「期限」と「どうすれば」の2点が重要となります。中長期的視野を持って行動することは大切ではありますが、やはり目の前の仕事で必要な知識・スキルの優先度が高くなるものです。また「どうすれば」の内容次第では、勉強するタイミングが違って来るため、一日の行動の中に分散させて勉強時間を配分できるようになります。

具体例を挙げると

  1. 次のPJで必要な「Python」の概念と基本的なコーディングスキルを身に付けたい
  2. 将来の為に「Hadoop」の構築とパラメータ設定が出来るようになりたい
  3. 新しいサービスを企画するために最新のクラウド情報を押さえたい
  4. アイデアを出すためのフレームワークを知りたい

この場合「どうすれば」の部分は以下の通りとなります。

  1. 解説書を読みながら実機で動かしながら学ぶ
  2. 解説書を読みながら実機で動かしながら学ぶ
  3. RSSでニュースやBLOGを購読
  4. アイデア発想に関する本を読む

1と2は解説書を読みながら実機を動かしながら学ぶ必要があり、1日の中で時間を区切ってやるのか、優先度を付けてまずは直近急ぎの1を行い、次いで2に取りかかるなどの工夫が必要です。3や4は場所を選ばないため、行き帰りの電車であったり、帰りにカフェで読書と言った形で知識を身に付けることができます。

この様に、「期限」による優先度付けを行い、場所や時間の制約の中で「どうすれば」を実行可能なタイミングを見計らうことで、1日の中でどの様に知識・スキルを身に付けていくかという計画を立てることができるようになります。

最後に

今回は必要な知識・スキルの洗い出しと、それらをどの様に実行していくかについての”考え方”について書き進めました。のっけからかなり堅い感じになってしまいましたが、次回は具体的な”方法論”にフォーカスしていきたいと思います。

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