iPhoneでも校正がはかどる。今週のシゴトコウグはこれだ!【アシタヲタノシクスルコント】


Illustration by ふじもなおのアトリエ

小説家のとし(@toshi586014)でーす。

長女のゼロ歳児でーつ。ねーねー、とうたん。あずきちゃんと虹色クレヨンの出版計画は進んでまつか?

ふっふっふ(ニヤリ)。

なっ、なんでつか? その不敵な笑顔は?

それがねー、いい感じに進んでるんだよー。三回目の校正がほとんど終わりだからね。たぶん、あともう一回校正したら文章は完成するんじゃないかな。

おおっ! それはすごいでちゅね。

でしょー。物書きの倉下さん(@rashita2)に締め切りを決めるといいよって教えてもらったおかげだね。

ところでとうたん。

なんだい、ゼロ歳児?

校正ってなんでつか?

(ズルーッ)ゼ、ゼロ歳児……。適当に話を合わせすぎでしょ。とうちゃん、ヤッターマンのドロンボー一味なみにずっこけたよ。

「おしおきだべー」でちゅね。

「アラホラサッサー」というわけで、今回のお題は『iPhoneでも校正がはかどる。今週のシゴトコウグはこれだ!』だね。アシタヲタノシクスルコント、はじまりはじまり~。

第一幕 ああせい校正の日々

さて、じゃあまずは校正について簡単に説明しようか。あっ、その前に、iPhoneの電源を入れてくれるかな?

「ポチッとな」

はっ!? さりげなくヤッターマンネタを盛り込んでくるとは、やるなゼロ歳児。

「全国の女子高生のみなさーん♡」でちゅ。

「言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信ぜよ」って、昭和ネタ多すぎ! えっと、校正とは……はい、これだね。

こう せい かう— 0【校正】(名)スル
①くらべ合わせて,文字の誤りを正すこと。きょうせい。
②校正刷りと原稿とを照合するなどして文字や内容の誤りを正し,体裁を整えること。版下や原画との照合についてもいう。
大辞林 第三版

えーと、間違いをなくすことでちゅか?

うん、簡単に言うとそうだね。文章を書き終えたあとに、間違いがないかをチェックするんだ。間違いだらけの文章は読みにくいでしょ。せっかくだから、気持ち良く読んでもらいたいからね。

なるほどでちゅ。それで、とうたんはどうやって校正をしてるんでちゅか?

おっ、よくぞ聞いてくれました。

第二幕 校正は続くよどこまでも

それでは、とうちゃんの校正方法を紹介しまーす。

ヒュー、パフパフ♪

今回もノリノリだね、ゼロ歳児♪えっとね、まずは、前回紹介したDaedalus Touchから校正したい文章を書き出すんだ。↑複数のノートをまとめて書き出すことができるのでヒョイヒョイと選んで、と。次にどのアプリで開くか聞かれるので、校正用に使っているi文庫Sを選ぶんだ。

i文庫S
カテゴリ: ブック, ユーティリティ
価格: ¥100(記事掲載時)

すると、↑こんなふうに本棚にあずきちゃんと虹色クレヨンが登録されるんだ。

おー! なんだか本当の本みたいでちゅね。

本当の本って、言いたいことはわかるけど、なんだか不思議な表現だな。

これでじっくりと読み直して、間違いがあればしおりをつけるんだ。ここでポイントになるのは、間違いを直すためのコメントを入れておくことだよ。

コメントって?

例えば↑これを見てごらん。上の赤枠が元の文章で、真ん中の青枠『かえる』と『藍子ちゃんの心情は直接描写しない』がコメントなんだ。それで、コメントを元にして修正したのが下の緑枠の文章なんだよ。

修正した文章だけを残しておいたらダメなんでちゅか?

それでもいいんだけど、こうすることで二ついいことがあるんだ。一つは、あとから見返したときになぜ修正したかわかりやすくなること。もう一つは、元に戻してしまうことを防げること。

修正した理由が書いてあるから、『あとから見返したときになぜ修正したかわかる』んでつね。『元に戻してしまうことを防げる』ってどういう意味でちゅか?

文章を直すときは、わざと時間を置くことがあるんだ。そうすることで、はじめて読むときのように新鮮な気持ちで読めるから、間違いに気づきやすくなるのさ。でも、そうすることによって、この文章を修正した理由も忘れちゃうんだよ。

それで、時間を置いてから『草介くんの背中が遠ざかるのがもどかしいという様子で走ります。』という文章を読むと、やっぱり『もどかしく思いながら』の方がいいかも、なんて思っちゃうんだよね。特に、最初に書いた文章は自然に出てきたものだから、意識しなければ同じように書きたくなりやすいんだよ。

口癖みたいなものでちゅね。

そうそう。で、そういうときにコメントを見ると、『藍子ちゃんの心情は直接描写しない』って書いているから気がつくんだ。あっ、そうか。ここでは第三者の視点で書かなきゃいけないんだ。ってね。

なるほど~。とうたん、ぼんやりしてるようで色々考えてるんでちゅね。

ちょ! ぼんやりってどういうこと!?

ところで、どうちてi文庫Sを選んだんでちゅか?

くっ、またもや見事にスルーされた……。えっと、いい質問だね。最初はiBooksで校正してたんだけど、困ったことがあってね。

困ったことってなんでちゅか?

それはね、校正した結果を外に出せないことなんだよ。i文庫Sは、しおりの中身をまとめてEvernoteに書き出すことができるんだけど、iBooksはそれができないんだ。それと、i文庫Sは縦書きだけどiBooksは横書きなんだ。

縦と横でそんなに違うんでちゅか?

うーん、これは口では説明しにくいんだけど、結構違うんだよね。↓試しに、同じ文章をiBooks(横書き)とi文庫S(縦書き)で見てみようか。

よくわからないでちゅ。

そうだよねー。まあ、これは慣れや気持ち的なこともあるだろうから、自分に合うのを選んだらいいと思うよ。発想法やKDP出版の本を出版している物書きの倉下さん(@rashita2)はiBooksで校正をされているそうだからね。

ScrivenerとiBooksで校正作業 | Я-Style

いろんなやり方があるんでちゅね。

そうだね。とうちゃんはiPhoneで小説を書くから今のやり方に落ち着いたけど、Macで書く人はまた違うだろうし。自分がやりやすい方法を見つけるのが大切だよね。

わかったでちゅ! じゃあ、あたちはMac Proと40インチの液晶モニターを二つ並べて小説を書きまつ!

ちょっと、ゼロ歳児! そんなゼイタクな!?

だって、あたちのあふれでる才能の泉はとどまるところを知らないんでつよ。

おっ、おう。そうだよね。じゃあ、まずはアンパンマンあいうえおパッドで遊ぼうか。

キャッキャッ。とうたん、楽しいでつー。

ふう、危うくMac Proを買わされるところだった。アブナイアブナイ。というわけで、わたしの校正環境を紹介しました。あなたも快適な校正環境を作って、楽しく校正してくださいね~。

それではこの記事が、あなたのアシタヲタノシクするきっかけになりますように

なりまちゅように。

終幕 ごあいさつ

最後まで読んでくださってありがとうございます。おまけとして、校正を補助してくれるWebサービスを紹介します。

日本語文章校正ツール – フリーで使える表現チェック・文字校正支援Webツール

Enno – 日本語のタイポ/変換ミス/誤字脱字エラーをチェック

どちらも文章を貼り付けてボタンを押すだけで、文章の表現や誤字脱字をチェックしてくれます。とても便利なのでぜひお試しください。

↓こちらのブログでは、他にも便利なWebサービスを紹介されてまつよ。

無料でここまでできる→日本語を書くのに役立つサイト20選まとめ – 読書猿Classic: between / beyond readers

それでは、よい校正ライフを……

送ってくだちゃいねー。

Written with MyEditor.

Posted from するぷろ for iPhone.

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