物事を考えるときの試行錯誤07〜思考と作業を分ける(後編)〜

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こんばんは、Diwaoです。前回、思考と作業を分けるという話を書きました。繰り返しになりますが、ここで言う思考とは「やるべきことを達成するための設計図を描くこと」を意味しています。

後編となる今回は、この思考の組み立て方についてお話したいと思います。

どの程度まで考えるのか

思考の内容はなるべく詳細かつ具体的であるほど良いといえます。なぜなら、具体的であるほど、後工程である作業を正確かつ円滑に進めることができるようになるからです。

例えば、とある営業資料を作ることについて考えてみましょう。

【ケース1】

  • 新しいシステムの魅力を訴求する資料を作ろう。
  • 目玉機能のところはページたくさん取りたいな
  • 大体A4で10ページ以内におさまるくらいの内容にしよう
  • ・・・・

【ケース2】

  • 新しいシステムに関心を持たせるための資料を作ろう。
  • 盛り込むべき内容は○○と△△、それに□□もだな。
  • 全体の流れは、問題提起→新システムによる解決案の提示→目玉機能→価格、でいこう。
  • 1ページ目は業界の市場縮小の様子をグラフで見せる
  • 2ページ目ではその原因である4つの理由を提示
  • 3ページ目は・・・

ケース1の場合、ある程度の方向性は定まっているものの、詳細がはっきりしないので、作業に取りかかった後で行き詰まる可能性が高い。

対して、ケース2のように細かいところまで考えを巡らせておけば、この時点で完成形をイメージすることができるようになります。要するに、資料として形になっていないだけで、頭の中ではほぼ出来上がっている状態というわけ。

思考と作業をわけるメリット

思考がしっかりとできていると、あとは作業をする「だけ」という状態にすることができます。

先ほどの例でいえば、ケース2の場合、あとはパワーポイントなどを使って考えたことをそのまんま資料として形にしていく「だけ」でOKというわけです。

作業のスピードが速くなる

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やることが単純明快になれば、その分作業のスピードは格段に速くなります。

例えば、自分で考えながら文章をタイプするのと、あらかじめ用意された文章をそのままタイプする「だけ」、同じ500文字タイプするならどちらが速いかは考えるまでもありませんよね。

作業を他人に振れるようになる

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極端な話、思考がしっかりできていれば、作業を行うのは自分でなくても構いません。

思考の段階で頭の中ではほぼ出来上がっているわけですから、あとは誰かに「こういう資料作って」と、その内容を伝えるだけでもほぼイメージ通りの仕上がりを得ることができるはず。

思考と作業で分業することができるというわけですね。これは思考と作業を分けることによる大きなメリットだと思います。

思考も立派な成果である

仕事における「成果」は、資料やデータなど目に見えるものだけで判断されがちですが、もちろん実際はそれだけではありません。

営業資料の例でいえば、1ページも完成していないから進捗が0%とは限りません。1ページも完成していなくても、1文字も書けていなくても、そこに記すべき内容が既に決まっているのなら、実際にはその仕事は進んでいると言って良い。

つまり、思考もちゃんとした成果なのです。だから、わたしは考える時間もしっかりスケジュール上に確保するようにしています。
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おわりに

もちろん、思考はそこそこでスタートして、あとは作業をしながら思考を詰めていくというやり方の方が適している場合もあります。

要はケースバイケースなのですが、理想をいえば思考と作業はきっちりわけた方がメリットは大きいだろうというのがわたしの考え、という話でした。

それではまた。

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