24時間の行動を分単位で計画する事は可能か? ~完結編~

2012年01月17日 1 Comment by

我想抓住時間...

我想抓住時間… / *嘟嘟嘟*

 

私の愛しいアップルパイへ

私は今日あなたに良いニュースと悪いニュースを1つずつ用意してきました。

さあ、お選びください!どちらから聞きたいですか?悪いニュースからにしますか?

 

それでは悪いニュースです。まことに悲しい事に、1日の行動を計画するだなんてそう簡単にできるものではありません。

「今日何をして過ごそうか?」というシンプルな質問に自信をもって答える事は実に難しく、きっとほとんどの方は不可能だと言って途中で諦めてしまう事でしょう(なんて悲しいんだろう!)。

 

次に嬉しいニュースです。お喜びください。1日の行動を華麗に計画する方法を、今日あなたにだけこっそりお教えします。

「今日何をして過ごそうか?」というシンプルな質問に対して、お天道様に胸張って答える為の、ちょっとした考え方の転換です。

さらに喜ばしいのは、この方法は理解さえできれば誰にでも実践可能だという事です(なんて嬉しいんだろう!)。

コンテキストスイッチ問題

という事でお待たせしました、前回の続きであり「完結編」です。

前回の記事で、私が無気力状態からGTDを会得し、段階的計画に臨み、そして頓挫するまでを説明しました。今回は問題をいかにして解決したのかご紹介しましょう。

コンテキストスイッチ問題とは

私が前回説明した段階的計画の落とし穴はどこにあったのでしょうか。最初に答えを示しておきましょう。

私は私を陥れたこの狡すっからい落とし穴の事を“コンテキストスイッチ問題”と呼ぶ事にしています。

ITに詳しい方なら聞いた事があるかもしれません。コンテキストスイッチとは、PCが複数のタスクを処理する為に、今処理の対象とするタスクを適切に切り替える(スイッチする)事です。

例えば、iTunesを起動してBGMを流し、その後起動済みのEvernoteにClipしたWebサイトを眺め、Googleカレンダーをチェックするとします。

PCはその都度あなたの指示に従い、iTunes、Evernote、Webブラウザと、従順にも適格に処理対象の切り替えを行い、しかもそれぞれの処理状態も記憶しています。さらに自分自身を安定稼働させる為の処理も裏で並行して処理しているのです。

これはそのまま人にも当てはまります。カーテンの隙間から差し込む太陽の光に感謝し、お願いしていた荷物がいつ届くか予想し、この晴れやかな気分に相応しいBGMを考え、今日書くブログのネタに悩み、愛しいアップルパイの事を思う。さらに自分自身が生存する為の呼吸を裏で並行してやっているのです。

この様に、生活の中には無数のコンテキストスイッチが発生しています。

コンピュータの場合なら、主にWindowsやMacやLinuxなどのOSが、このコンテキストスイッチを極めて短い時間で効率的に処理してくれます(感謝しよう!)。

人の場合、このコンテキストスイッチが時には深刻な作業効率の低下を招きます。コンテキストスイッチが増えるほど、思考の質がみるみる落ちていくのです。

ここで私は実にシンプルな鉄則を導き出しました。“コンテキストスイッチは極力発生させるな!”です。

そして、段階的計画が頓挫したのは、まさにこの”コンテキストスイッチ問題”に陥ったからなのでした。

思考のコンテキストスイッチ

毎朝、リストの中にある性質の違うタスク群に対して思いを巡し、1日の行動計画をたてる。この時発生する思考のコンテキストスイッチは、驚くほどの作業効率と思考の低下を引き起こします。

思考のコンテキストスイッチ

思考のコンテキストスイッチ

余談ですが、割り込みタスクも同様に、性質の悪いコンテキストスイッチ問題を引き起こします。

計画と行動のコンテキストスイッチ

また、前回の最後に紹介した”1日を複数の時間帯で分割し、複数のタイミングで計画をたてる方法”も、別のコンテキストスイッチ問題を引き起こします。

理想は、1度計画したらなるべく長い間その計画従って行動できる状態を作る事です。計画・行動・計画・行動を頻繁に繰り返す事で発生するコンテキストスイッチは、やはり作業効率と思考の低下を引き起こします。

鉄則は”コンテキストスイッチは極力発生させるな!”なのです。

計画と行動のコンテキストスイッチ

計画と行動のコンテキストスイッチ

ちょっとした”視点の転換”

そこで、私はこれらの経験からこのコンテキストスイッチ問題に対抗するちょっとした”視点の転換”を学びます。

それは24時間という時間軸で行動を計画する前に、作業軸で日付をまたいだ横串の行動計画をたてるという事です。時間軸を”縦の視点”だとすると、作業軸は”横の視点”になります。

“横の視点”に重心をずらす、このちょっとした”視点の転換”が鍵だった訳です。“横の視点”を徹底する事で、”縦の視点”に入ってから処理すべき対象を極限まで減らしておきます。“横の視点”で埋まりきらなかった部分だけを”縦の視点”で検討すれば良くなる為、短時間で驚くほど精緻な計画がたてられるのです。

"横の視点"で考える

"横の視点"で考える

これならば、24時間の行動計画をたてる時の処理対象が減り、”思考のコンテキストスイッチ”は最小化されます。さらに、処理対象が減ればより長い時間の計画がたてられる様になり、”計画と行動のコンテキストスイッチ”も最小化できます。

この”横の視点”は、一般的には習慣と呼ばれるものです。ただし、睡眠や食事の様に普段の生活の中で勝手に身につく習慣では無く、自分にとって最も望ましい習慣を自ら作りだし自由にコントロールするという点で、一般的な意味とは違いがあります。

また、この方法だと、1日の計画とは別に”横の視点”を見直し、最適化する時間が必要になります。ここでGTDの”週次レビュー”が活きてくるのです。

たくましい一歩を踏み出す為に

これで、一通り概念の話は終わりました。次にたくましい一歩を踏み出す為のアクションについて紹介しておきます。

ここで”横の視点”に重心を置く具体的な方法を解説する必要はありません。なぜなら、アシタノレシピに投稿されている他のメンバーの記事で、既に重要なトピックとして取り上げられているものでもあるからです。

まず“横の視点”に馴れる為のとっかかりとしては、以下の記事が役立つ事でしょう。

「いつかやる」を「いつまでもやらない」にしないために最低限やるべきカレンダーの超初歩的な使い方

また、一歩進んだ最適な”横の視点”の考え方は、我らがBOSSが“時間軸のポートフォリオ”という概念を使って解説しています。

自分にとって「本当に重要な事」を成し遂げるために「時間のポートフォリオ」を組み直すーアシタノ・ハックス第4回

ちなみに、私自身のとっかかりは、大橋悦夫さんの著書である「今を大切にして成果を5倍にする「時間畑」の法則」でした。大変わかりやすい内容であり、電子書籍で安価に販売されている為、オススメです。会社の昼食を急いで食べ、昼休みに貪る様に読んだのは良い思い出です。

今を大切にして成果を5倍にする「時間畑」の法則 著:大橋悦夫 « シゴタノ!ブックス-著者と読者がダイレクトに出会う電子書籍ストア-
今を大切にして成果を5倍にする「時間畑」の法則 著:大橋悦夫 …

また、ツールの使い方を含めてより具体的で高度な使い方を学ぶには佐々木 正悟さんの著書である「クラウド時代のタスク管理の技術」が役立つ事でしょう。

夢見るリアリストであり続けること

最後に簡単に全体をまとめておきましょう。

私が将来についていかに心配するのをやめて、漠然とした不安を取っ払い、無気力状態から脱却したのか。それは、「今日何をして過ごそうか?」という疑問を解決しているからです。

きっかけは、自分自身に対する“圧倒的な怒りのパワー”によって徹底的な行動管理に着手したからでした。

1度は”縦の視点”で都度計画をたてていた事で”コンテキストスイッチ問題”の落とし穴にはまりました。しかし、そこからGTDをベースとしながらも“横の視点”に重心をシフトし、望ましい習慣のコントロールに集中する事で、より高度な行動管理を成し得たのです。

結果として、ついに私はかの現実に胸を張って臨める様になりました。夢見るリアリストであり続けられる様になったのです。

貴下の従順なる下僕 松崎より

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夢見るリアリストの熱情

About the author

システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログを通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。2015年からは「jMatsuzaki」名義でのバンド活動を開始。 もっと詳しく知りたい? ⇒ 「jMatsuzakiとは誰か?」
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