骨抜きにされたトマトに黄金の輝きを取り戻せ!シン・ポモドーロテクニック


トマトに骨はないって?アナタ、いいとこ突きますね。

お久しぶりです。イド♂(@idomars)でございます!

丸の内OL100人に「嫁入り道具には何を持っていく?」とアンケートしたところ、タンスを押さえて堂々の一位に輝いたと噂されるポモドーロテクニック。

もちろん、アシタノ読者のみなさんもご存じかと思いますが、アナタはポモドーロテクニックの真の姿を知っていますか?

25分集中して5分休む時間管理術がポモドーロテクニック?

スペイン トマト祭りで乱暴に投げられ、消費されるトマトのように、至るところで「ポモドーロテクニックは25分集中して5分休む時間管理術」と解説されています。

確かに正しいです。

しかし、わたしはポモドーロテクニックの最もオイシイ部分はそこではないと言い切ります。

「そこ」というのは、具体的には「25分と5分という時間枠で活動を管理する」という点です。

この手法は柔軟性に欠けすぎている。

Francesco Cirillo氏が自身の勉強効率を上げる為にトマト型のキッチンタイマーを使ったという話は、ポモドーロテクニック誕生の逸話として有名です。

この逸話が示すとおり、勉強等、ある程度長時間同じタスクを行う場合、この時間管理法は有用です。

しかし効率化の果てに、時間管理の対象が生活すべてにおよび、数分のタスクまで管理するようになった現代では、「25分と5分という時間枠で活動を管理する」というのは、もう時代遅れの方法でしょう。

視覚と聴覚を同時に刺激する本来の姿

それではもうポモドーロテクニックは過去の遺物となってしまったのか?

答えは違う。ズバリ、NOです。

時間管理術としてはオールドファッションですが、集中術としてポモドーロテクニックほどよく考えられた手法はありません

前回の集中力を上げるには五感を刺激すればいいという話は覚えていますか?

本来のポモドーロテクニックは、トマト型キッチンタイマーのカウントが減っていくことにより時間の減少を視覚に訴え、アナログ式キッチンタイマーの動作音「チッチッチッチッ」という音で時間の経過を聴覚に訴えます。

五感の内、二つの感覚を同時に刺激する画期的な集中術なのです。

それがどうでしょう?

「ポモドーロテクニックは25分集中して5分休む時間管理術」という話だけが一人歩きし、この集中力を高める最大のポイントがないがしろにされている。これほど画期的な集中術が骨抜きになっている。

だから、「とりあえずスマホで25分後にタイマーをセットして、タイマーが鳴った時に初めて25分経ったことに気付く」というような、視覚も聴覚も刺激せずに全く集中力が高まらない使い方をする人が後を絶たない。非常に嘆かわしいことです。

中には、「25分では切りが悪いから、1ポモドーロの時間をもっと長くしよう」なんて人も現れている。

よく考えてみて下さい。人間の集中力は8秒しか保たないという主張もあるほど、集中力を維持するのは難しいことです。

正直、25分も最大の集中力を維持できるかも怪しいです。それがどうして25分以上の時間、集中し続けることができるのでしょうか?

「25分では切りが悪いから、1ポモドーロの時間をもっと長くしよう」と思える人は、視覚&聴覚を刺激していないせいで、集中力を最大限発揮できていないのではないでしょうか?

まとめ

ポモドーロテクニックの価値は、「25分集中して5分休む」ところではなく、視覚と聴覚を同時に刺激することにより、高い集中力を維持できるところにあります。

これがポモドーロテクニックのシンの姿です。

さぁ、原点に立ち返り、ヘラクレスがヘスペリデスの園から盗み出したという黄金の林檎、(pomo d’oro)の輝きを取り戻しましょう。

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