夢と現実の間に生まれる不安の原因と、3つのアドバイス

「こうなりたい理想の自分とか、こうありたいってライフスタイルがあるんだ」

「でも、本当になれるのかどうか、分からない。不安でたまらないんだ」

そう言って相談に来てくれたことは嬉しいよ。僕で良ければ、なんとか力になれるように努力する。



さて、今回もらった話は、目標をどうやって達成するかって話にも似てるんだ。と言うのも、「こういう人間になりたい」とか「こういう人生を歩みたい」ってのは、「自分の持つ理想に近づきたい」ってことだからね。

さっきの話だと、今ちょうど人生の選択に強いられていて、自分の理想により近いのはどの方角か。そこに迷いとか不安があるわけだ。

じゃあ、君が抱えている不安の原因がなんなのか。その原因として考えられるものがあるから、少し聞いて欲しい。

そして、もしそこに心当たりがあったら、僕が用意した3つのアドバイスも聞いて欲しいんだ。


photo credit: Jayegirl99 via photopin cc


持つことよりも成ることの方が重要

まず、「何かを持ちたい」って願うより「こういう風になりたい」って言ってくれた。それは本当に大切なことなんだ。

みんな、持ちたがるからね。他人が持ってる物に憧れて嫉妬して、自分が持ってないことに失望して落ち込んで。それが原因で傷つけ合ったりもするからさ。

持つことが悪いことじゃない。けれども、長い人生の目標や価値観を考えるときには、「これが欲しい」って思うよりも、「こうなりたいっ!」って思うほうが重要なんだ。



でも、そのままじゃダメ。「こういう人になりたい」って目指すことが大切なんだけど、このまま想っているだけじゃダメなんだ。

…これは君も、薄々気がついているんじゃないかな。


達成できない目標を立てていると知ってほしい

なんで「成りたい理想像」は思うだけではダメなのか。

それは、理想像を持つこと自体は目標でも何でもない。ただの “憧れ” でしかないからなんだ。

「優しい人になりたい」「誠実な人になりたい」「努力家で勤勉な人になりたい」「こんなライフスタイルを過ごしたい」

これらは一見して素晴らしい目標であるかのように思える。けど、目標管理的な目線で言えば、これは全くナンセンスな目標と言わざるを得ない。



目標達成するためには、最初の目標設定が最も重要だと言われてる。

そしてその目標には、「SMART」と呼ばれる5つの項目を満たしていることが重要だとも言われているんだ。


Specific ― 具体的か?
Measurable ― 定量的に達成が判断できるか?
Achievable ― 現実的な物か?
Result-based ― 「成果」に基づいているか?
Time-oriented ― 期間が明確か?



例えば「優しい人になりたい」と言うのは、「SMART」を全く満たしてないよね。期限はないし(もしかしたら人生という期限かもしれないけど)、計測もできない。

だから、達成できたかも分からないんだ。測る指標が全くないからさ。


因果関係のない目標を立てる必要がある

そこで考えなきゃいけないのが、「達成できる目標を作ること」なんだ。

例えば「病にならない、健康な身体でいたい」と思ったら、その「健康な身体を得るための条件」を考えなくちゃいけない。

「毎日、腹筋を20回行う」「満腹まで食事をしない」「睡眠は毎日6時間を確保」などなど。

これなら「SMART」だろう?具体的だし、達成可能だし、期間も明確。目標達成のために必要なアクションとしては充分だね。



でも、これを逆から考えるとどうだろう。

「毎日の腹筋」「腹八分目」「6時間の睡眠」。これらを毎日続けていけば「病にならない、健康な身体」を手に入れることができるのか。

その答えは、きっとない。手に入るかもしれないし、手に入らないかもしれない。

ココに大きな迷いと不安があるんだと思うんだ。



最初は一見して因果関係がシッカリしている目標管理だと思ってたけど、実はそれが信じられなくなってる。ゴールを目指していたはずが、掛けたハシゴが実は違う方向を向いていたかもしれない。

こんな不安が、きっとあるんじゃないかな。

でも、それが当然だと思うんだ。

一度到達したゴールであれば、もう一度同じゴールに辿り着くことは難しくない。一度経験したことを再現することは、そんなに難しいことじゃないんだよ。

でもこれからやろうと思ってること、つまり人生の岐路ってのは、普通は初体験。未知の世界に足を踏み出そうって瞬間だ。

そんなときに、失敗しない正解ルートを一発で通れるかと言えば、決してそうじゃあないんだ。失敗するかもしれないリスク、ゴールに辿りつけないかもしれないリスクは必ず付きまとうもの。



どうだろう。君が感じていた不安の原因って、ココなんじゃないかな。

そうだとしたら、これから僕が言うアドバイスが少しは役に立つかもしれない。


望んだ結果を得られなくても、首をタテに振ること

まず一つ目のアドバイス。

もし君がいろんな努力をして、目標としていたゴールに向かっていたとする。その結果、自分が望んだ結果が得られなかったとしよう。

それでも一度、首をタテに振って、結果を受け止めよう。

僕も、そういう事があった。「自分はこうなりたい!だから営業になるんだ!」って言って就職をした。けれど、フタを開けてみたら、それは僕が望んだ結果ではなかったんだ。

そこに僕は3年を費やした。

でもね。これを僕は “無駄だった” と思ったことは一度もないよ。そこで得た経験や人脈、スキルは、今の仕事にとても役立っている。いや、役立てているからさ。

それに、望んだ結果は手に入らなかったけれど、「当初は思いもよらなかった素晴らしいもの」が手に入った。それはブログでの活動を通して手に入れたものだ。



すべてが君の思い通りになるとは限らない。その現実を受け止めて、いじけたり腐ったりせず、今の自分が握っているものをもう一度よく見て欲しい。

そこまでの道のりは、決して無駄なものではなかったと気がつけるはずだよ。


いつもベストな選択をしようとしないこと

二つ目のアドバイス。

みんな言うよね。チャンスは二度と訪れないって。だからいつも、後悔しないようにベストな選択をしようって慎重になる。これは正しいと思う。

けどね。何がベストな選択かなんて、誰にも判断できないんだ。

例えばさっきの話で、僕は営業として就職をした。そこで考えるのは「ここに就職しなければ…もっとこんな結果があったかもしれない」っていう後悔だ。

でもね、これは間違いだ。仮に僕が営業として就職をしなかったとして、そこで得られる結果が何だったかは、誰にも分からないんだ。

過去の選択を後悔して、手に入れてこなかったもう一つの選択を羨むことは簡単だ。でもそれは、君が勝手に「こうなっていたはずだ!」と思い込んでる妄想に過ぎないんだよ。

そんな形のないものに後悔して、今の自分に失望することに、何の意味もないよ。



人生なんて、何がどう転ぶかわからない。必ずしもベストな選択ができるわけじゃないんだ。

だから、君がそのとき正しいと信じた道を、ただただ突き進めば良い。未来も過去も不確定だけど、一つだけ確実なことがある。それが、”今の君が正しいと信じている” って事実だ。

そこには失敗があるかもしれない。けれど、人生って失敗しても、必ずリスタートできる。

「結婚」とか「年齢」とか、取り返しの付かない「時間」を羨むこともあると思う。

でも、過ごした時間で手に入れたものに目を向けなければ、君がこれからどんな道を歩いたとしても、結局は同じさ。いつでも後悔することになるよ。


変わることを悪いと考えないことだ

最後、三つ目のアドバイス。

君は、いつでも変わって良い。これを覚えておいて。

なりたい自分を変えても良い。自分の行動を変えても良い。方法を変えても良い。昨日まで信じていた価値観を、今日改めても良いさ。

君は真っ直ぐで純粋だから、一度「こうだ!」と決めたら、なかなか曲げようとしないね。それはとても大切だと思う。芯が通っていて、背骨がシッカリしている事が美しいと思う。

けどね。「変化すること」が悪いわけじゃないんだ。

例えば僕は iPhone とか Mac が好きだよね。でも、明日僕がiPhoneを嫌いになって投げ捨てたって良いわけだ。

夢だって同じ。目標だって同じ。

過去の自分に縛られちゃいけない。過去の自分に捕らわれて、今の自分が身動き取れないなんて、そんなアホなことはないよ。


One More Thing

あと最後にもう一つだけ。

漠然とした不安ってあるよね。何でかよくわからないけど、なんだかザワザワ胸騒ぎがする。とても落ち着かなくて、夜も眠れない。

そんな時は、身体を動かすことだ。頭を動かすよりも、身体を動かす。公園に散歩に行ってもいいし、近くの街に買い物行くでもいい。

家に閉じこもって「あーでもないこーでもない」って悩んでるなら、外の空気を吸ってこよう。


少しは楽になったかな?

どうだろう?少しは楽になったかな?

要は、スマートに成ろうとすると、枠にハマって動けないってことさ。キッチリカッチリやろうとすると、イレギュラーなときはストレスになっちゃうよ。

それじゃあ。また何かあったら相談してよ。いつでも力になるからさ。



from your @bamka_t



この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で