日常生活にうまく組み込みたい「介護プロジェクト」

うさぼう(@usabo_tweet)です。

ライフイベントの波に抗わないタスク管理」で紹介した通り、人生にはちょっとしたタスクのやりくりでは乗り越えられないような波があります。

前回記事では「住宅購入」が仕事タスクに与えるインパクトと考慮点について紹介しました。そして記事の最後に、介護や相続まわりについては、自分では書けないからどなたかにお願いしたいなー、と書きました。

そして倉下さん出版イベントやイドさん主催のTaskfreaksでもお会いしていたせんりさんに寄稿をお願いし、快諾頂きました。

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アシタノレシピ読者のみなさまはじめまして。せんり(@senri4000)と申します。

うさぼうさんに誘われて、ライフイベント後半の介護と相続のプロジェクトについて寄稿させていただきます。本記事では介護について紹介します。

介護プロジェクトの特徴は以下の通りです。

  • 突然対応を迫られる
  • やるべきことの種類と量に圧倒されるが、日常は戻ってくる
  • 終わりが見えない気がするが、穏やかに暮らし続けることはできる

突然対応を迫られる

人生前半のライフイベントは、喜びを伴うものが多く、なんとなくでも想像していることが多いもの。それに比べて後半のイベントは、考えなくてはいけないと思いつつも「まだまだうちの親は元気だし」と先延ばしにしがちです。

そんな中、親が「転んで大腿骨を骨折した」とか「なんだか物忘れにしてはひどい気がする。もしかして認知症では?」などという形で突然・今すぐ対応を迫られる事態が到来し、緊急対応の後にセットで継続的にやってくるのが介護プロジェクトです。

もちろん、「そうなる前に親と今後について話し合っておきましょう」というのは確かで、お勧めしたいのですが、やっておかなかったら取り返しがつかないというわけではありません。慌てずに緊急対応を切り抜け、情報を集め、その先の介護工程の見通しをつけてタスクに落としこみ、実行すれば、日常生活の中でまわせるようになります。

やるべきことの種類と量に圧倒されるが、日常は戻ってくる

そんな形で突然始まる介護プロジェクトですが、なにしろ備えていませんし、これまで縁のなかった領域です。介護保険料を払っていて、その保険料で介護サービスを受けることができる、それは必要な度合いによって料金が変わってくるらしい、程度の認識はあっても、では、どんなサービスがあるのか、実際にそれを受けるためにはどうしたらいいのか。

また、今の自宅からは遠距離の実家で、介護が必要な親をもう一方の親だけで対応できるのだろうか。同居していないと介護なんて無理なんでは???などと色々な情報が交錯し、普段の仕事や生活「どころではない」感に襲われます。

緊急対応のために頻繁に帰省したり、介護関係の手続で地元の役所や事業者とコンタクトする必要もあり、当初は短期間に有休をとる頻度が増えます。誰しもとても仕事と両立なんてできそうにないという気に駆られるようです。特に初期のころは、大小さまざま・膨大なやるべきことリストを前に、全部自分で対応しなければ回らないような気持ちになりがちですから、なおさらです。

ここで仕事を辞めてしまうのが「介護離職」と言われますが、これは避けたほうがよいです。

膨大にやることがあるのは初期の手続関係が集中するところだけです。要介護度の認定が終わり、ケアマネージャーさんとケアプランを策定し、サービス事業者さんと打ち合わせて、どのように日常生活の中に介護サービスを組み込んでいくかを決め、介護サービスのある生活が定着すれば、頻繁に実家に行かなくてはならない頻度は減ります。

これまでよりも頻繁に様子を聞いたり、見たりする必要はありますが、始終一緒にいなければできないなどということはありません。介護サービスを組み込んだ生活が常態になります。



終わりが見えない気がするが、穏やかに暮らし続けることはできる

家族のケア、という点で子育てに共通するところのある介護ですが、子どもがどんどん成長していき、できることが増え、ついには子育て期間が終わるのが見えやすいのに対し、介護プロジェクトは終わりが見えにくいものです。病気や怪我による入院で始まった介護は、原因が回復しても要介護状態が継続することも多く、認知症も現在のところ、完治は難しいとされています。

また、終わりを迎えるのは介護している親の死であることが多く、あまり考えたくないものです。

とはいえ、状況が悪化する一方というわけではありません。要介護度の認定において、怪我をきっかけに日常生活が困難になり、要介護度2と診断されたが、1年後の更新では、怪我の回復とリハビリや用具の活用により自分でできることが増え、要介護1や要支援2まで軽くなることもよくあります。

年齢のため、身体機能が回復しないところは残りますが、それを補うように家をリフォームしたり用具やサービスを活用することで、日常生活が支障なく行えるようになります。車の運転が難しくなっても、送迎のあるデイケアサービスを利用して他の人と触れ合ったり、時にはタクシーを利用して外出することもできます。

認知症の症状についても、診療を受けて服薬を継続し、適切に環境を整備し、サービスを利用して、穏やかに日常生活を送ることで進行を緩やかにする効果は認められているようです。

長年住み慣れた家で、道具や人の手をうまく借りつつ、楽しみを取り入れて穏やかに暮らしていけるようになるのが介護プロジェクトのゴールではないかと思います。

おわりに

介護プロジェクトの「終わり」を受け入れるのが次のイベントになります。片親を見送り、残った親の生活を整備し、相続につなげていきます。

ブログ「天職の舞台裏」の介護関連記事はこちら→「介護元年の2017

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