やることいっぱいどうしよう?その4:どうせやるなら二毛作

2014年12月27日 No Comments by

ぱうぜセンセのコメントボックス
【前回のおさらい】思った以上に忙しい学生生活に目を回した1年生のさくらさん、つばきさん、映二くん。ぱうぜセンセは「やりたいこと・やるべきことを全て書き出す」という「下ごしらえ」を終えた後、3つの方策について話そうとしています。やりたいこと、やるべきことを書き出して、〆切(しめきり)を考えて、「やることリスト」をつくってみたら・・・あわわ、もう〆切過ぎているのあるじゃない!さくらさんは大ピンチ。

「やることいっぱいどうしよう?」

大学生のタスク管理編、完結編。


(前回のお話はこちら)やることいっぱいどうしよう?その3:「やることリスト」をいじってみよう

他人に任せられることを探してみる

〆切を過ぎてしまった活動報告書について、さくらさんとつばきさんがサークルメンバーと話し合いをしているので、ショウガ紅茶を飲みながら待つことしばし。
「それにしてもこのリスト、盛りだくさんですね」
あらためてさくらさんの「やることリスト」を見渡して映二くんがつぶやいた。

  • 中級英語の授業でスピーチ!【授業は来週の金曜だからあと7日】【必修単位とるため重要】
  • 家庭教師バイトで小テスト、問題作らなきゃ【カテキョは月曜だからあと3日】【お金稼ぐの大事】
  • サークルの活動報告書かないと【〆切過ぎてる!】【大学生活のメインと思ってるサークル】
  • まちづくり入門で紹介されてた本読みたいな
  • サークルのクリスマス企画の準備しなきゃ【クリスマスはあと25日後】
  • スマホ調子悪い【〆切は・・・ないかな?】【まだ電源とかは大丈夫だけど】
  • 留学説明会【来年1月頭らしい】【留学はできたら行きたい】

「そうだねえ、君ならどうしたら良いと思う?」
「サークルのクリスマス会準備っていうのは、まだ先ですね。それに、さくらさん以外の人でも良いような・・・?
コンコンコン、とノックの音。二人が戻ってきた。
「センセ、終わりました」
「それで、活動報告書の話し合いはどう?」
「結局、今まで集めた資料を全部見せたら、『ここまで出来てれば十分だから』ってことになって」
「私だけじゃなく、他の人もそれでいいってことになったんで、後はさくら以外のメンバーでなんとかしますよ」
「あと、クリスマス会についても・・・」
「さくらは当日の写真係ってことにして、事前準備からははずれてもらいました」
つばきさんのてきぱきッぷりがすごい。
「センセのおかげですよ、さくら、最初は『でも、あたしのやることだし・・・』ってブツブツ言ってたんです。でも、センセが他人にお願いすることの大事さにもふれていただいたんで」
「はい、まだまだ『他人に頼る・お任せする』っていうことが苦手みたいです・・・」
うん、自分ができることでも場合によっては他人にお願いし、サポートに回るっていうのも大事だよね。
(前々回で話しています→やることいっぱいどうしよう?その2:キャパシティを広げるには

「やることリスト」を詳しく見てみるよ

「それで、いまやるべきことに限ってみると・・・どうなるかな?」
「はい、こんな感じです」

  1. 中級英語の授業でスピーチ!【授業は来週の金曜だからあと7日】【必修単位とるため重要】
  2. 家庭教師バイトで小テスト、問題作らなきゃ【カテキョは月曜だからあと3日】【お金稼ぐの大事】
  3. まちづくり入門で紹介されてた本読みたいな
  4. スマホ調子悪い【〆切は・・・ないかな?】【まだ電源とかは大丈夫だけど】
  5. 留学説明会【来年1月頭らしい】【留学はできたら行きたい】

「それぞれについて、4つの質問を考えてみよう」
「ええと、深めるための質問はこれでしたね」

  •  『ゴールはどのあたり?』
  • 『これについて次は何するの?』
  • 『何を・どこを・だれを使うの?』
  • 『いったん見せる〆切は?』

「たしか、緊急性とかが変わるかもしれないから、ってことでしたね」
「さらに大事な視点があるんだ。とりあえず、一つ一つ見ていこう」

1.中級英語のスピーチ

「ええと、これのゴールは、5分間のスピーチを行うこと、テーマは自由ですね」
「で、次は何するの?」
「テーマはどうも、ほんとに何でも良いみたいですけど、外国の人とお話しするのにとっかかりになる問題提起が良いようです。なんか関心のある小話をひねり出さないと」
「それじゃ、そういうテーマ探し、と。何を、どこを、誰を使う?」
「とりあえず、大学図書館とか大きな本屋さんに行ってきますかね・・・」
一端誰かに見せるための締切りは?
「同じ科目を取っているクラスメイトに、提出3日前に見てもらいたいです」
「あ、結構急ぎだね」

2.家庭教師バイトの小テスト

このタスクのゴールは?
「家庭教師バイトはテキストを決めてあるので、スキマ時間に黙々と穴埋め問題つくります。これはもうすぐ終わりそう」
「ならいいか。やる時間と気力の確保はできてる?
だいたい2時間くらいあればなんとか。あまり頭を使わなくてもできる作業なので、なんとかなるかと」
どこでやるの?
「これはテキストさえあればどこでも・・・電車の中とか、リビングで出来ると思います」
あー、別に大学の中間試験ってわけじゃないから、場所は決まってないのか。ならいいか・・・

3.まちづくり入門で紹介されていた本読みたい

「これは急ぎじゃないからいいんじゃないですか?」
映二君が心配して口を挟んできた。
「まあまあ、いいからいいから。それでさくらさん、これ、読むためにはどうするの?」
「先生が『この参考文献一覧、それぞれ1冊なら大学図書館にあるよ』といっていたので、まずは図書館に見に行こうかと」
「もし図書館になかったら、大きめの本屋さんならありそうですね」
「検索機があるくらいの本屋さんならたぶんね」

4.スマホの調子が良くない

「これは〆切無いよね、今すぐやらなくてもいいのでは」
「でも、スマホが使えないと色々差し支えが出るでしょ?こういうものの不調は甘く見ちゃだめだよ」
「はい・・・ええと、これは次どうするかというと」
「駅前の携帯ショップは修理まではやってくれないから、大きめの街にある専門店にいかないとダメだね」
「行く暇あるかなあ・・・しかも、ああいうところって結構待たされるからなあ、なんやかんやと」

5.留学説明会

「これも急ぎじゃないんでは?」
「説明会に出るだけなら、ね。でも、留学説明会のときに、あわせて個別面談があるらしいんだよね」
「それ、詳しくわかってる?」
「いいや・・・持っていく書類に準備が必要って先輩が言ってた気がする」
「たしか、どんなことに関心があるかをステートメントに書くんじゃないかな、英語で」
「ふえええ、大変だ・・・」
「これについては、まずは【準備しなければならないことは何なのか】を確認するところからね」
「ですね。ひょっとしたらTOEFLの点数が必要かもしれないし」
「あー、夏に受けたので足りるかな・・・心配になってきた」

 どうせやるなら二毛作

「掘り下げてみましたけど、これでなにか良いことあるんですか?」
あれ、さくらさん、まだ気がついてないのか。さて、どう言えばいいのかな。

時間と場所をまとめる

「あー、わかりましたよセンセ。さくら、あなた次にどこに行けば良いか分かる?

「ええと・・・あ、そうか、まずは大学図書館に行けば良いんですね」
そういうこと。英語スピーチのネタ探しも、まちづくり入門紹介本探しも、どちらも大学図書館で出来るね。
「それで、次は・・・あ、そうか、もし良い本が見つからなかったら、次は隣町の駅前ビルですね」
今度は映二君が気がついたようだ。
「え、どうして?」
「あそこには大きな本屋さんだけじゃなくて携帯キャリアの専門店もありますよ」
「あ、そっか・・・!」
「しかも、どうせ待たされるのがわかってるなら、その間に買った本を読んだり、テスト問題作りをしてしまえばいいんじゃないですか」
「どこでもできるんだったら、携帯ショップの待合室でもできるよね」
「それは目からウロコ・・・!組み合わせ方が見えてきました」

 内容と手段を掛け合わせる

「それだけじゃないよ。もうひとつ、うまくいく組み合わせがあるんだけど、だれか気がついた?」
・・・。あれ、これはちょっと難しいか。解説してしまおう。
「英語のスピーチって、方法は決まってるけど内容はがら空きだよね。逆に、紹介された本を読みたいっていうのは内容は決まってるけどそのあとどうするか、という方法は特に決まってない
「・・・あ、もしかして」
「もうあまり時間もないしさ、まちづくり入門の先生から紹介された本の中から、英語スピーチのネタを見つけてみては?
「そ、その発想はなかった・・・」
「もちろんやってみるまで上手くいくかわかんないけどさ、とりあえずそういうつもりで本を選んでみてはどうかな」

一粒で二度美味しい組み合わせを見つける

「時間と場所の条件と、何が必要なのかを考えてみると、美味しい組み合わせがあるんですね」
「これが3つの方策最後のひとつ、【どうせやるなら二毛作】だ」
「二毛作、って、ひとつの畑で一年にふたつの種類の作物を育てるっていう、アレですか」
「そうそう。あれは同じ場所で違う時期にできる作物の組み合わせを考えるってことだけども、タスク遂行にも似たような発想で挑むと良いんだよ」
「時間と場所を、というのはわかりますけども、内容と方法、っていうのは面白いですね」
「一つの授業の課題をやってると思ったら、別の授業の発展学習にもなってるっていうのは・・・すごい」
「それだけじゃない、たぶんもっと大きなことにもつながりうるよね」
「・・・!そうか、英語スピーチの内容、そのまま留学説明会用のネタにもなるかもしれないんだ」
「早めに留学説明会で何が必要かを調べておけばいいね」
成果物を他の目的にもアレンジできないか、っていうキーワードも大事だね」

順序をイメージしたら即実行

これでようやく、どうしたらいいかのイメージができたね。
「それじゃ、本のリストと英語スピーチの授業ノート持って、図書館行ってきます!」
「あ、ついでに留学支援センターにも寄っていくんだよー!平日しか開いていないからね」
慌ただしいなあ。まあ、次にやることを決められたから、いいかな。

◇ぱうぜセンセのメモ◇

【内容と方法の組み合わせ】っていうキーワードは、実はもっともっと大きなテーマなんだよね。今回はお急ぎのようだったし、またの機会に説明しようかな。まずは二毛作を試してもらおうそうしよう。

編集後記

12月は師走・・・ということで、なんかほんとに走りまくっていました。更新が飛んでしまいましてすみません。ここで「大学生のタスク管理編」は一段落、ということにいたします。
この記事は過去記事をもとにしています。
「どうせやるなら二毛作」時間とレイヤーの複数掛けを目指すために – カフェパウゼをあなたと
「役割を複数満たす差し手」というキーワードで説明しています

こちらでは、インスピレーションのもとになった書籍を交えて解説していますので、詳しく知りたい方はどうぞご覧ください。

ぜひ皆さん、「バーチャルコメントボックス」に質問をお寄せください。Twitterで @kfpause宛てにツイートしていただいても結構ですし、 #ashitano をつけて投稿していただければ適宜拾いますので、どしどしお寄せください。


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About the author

2013年春から大学教員になった駆け出しの研究者。専門は行政法。 個人ブログとして対話をテーマとした「カフェパウゼをあなたと」を運営中。 http://kaffeepause-mit-ihnen.hatenablog.jp/
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