目からウロコの子育てレシピ7 よい睡眠時間をたっぷりとらせるには

こんにちは。「知的生活ネットワーク」のLyustyleです。隔週火曜日担当です。

さて,今回のレシピは子どもの睡眠についてです。

子どもにとって睡眠はとても大切なもの。それはよくわかってる。でも,うちの子は10時過ぎても寝ないんだよね~とおっしゃる方に関係のあるレシピです。

コンビニやスーパー,郊外型の大型書店などに深夜に行くと,子ども連れの家族がいて驚くことがあります。

こんな時間に子どもを連れてきて,何も不安はないのだろうかと心配になります。

睡眠時間がすくないことは,確実に子供の成長によってよくないことだというのは数々の報告で示されています。

睡眠時間がすくないと,子どもにとってどんな影響が?

寝不足傾向の子どもは,自己肯定感が低いという結果が出ています。

たとえば文科省が2014年11月に行った睡眠の重要性を確かめる調査「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査」の結果では,睡眠時間が不足している子どもは,自己肯定感が低いこと,精神が安定しないことが統計的に示されました。

これは,学校において子どもたちを見てきた経験とも一致しています。私たち教師が感じてきたことが統計で裏打ちされた調査でした。

また、睡眠時間と脳の発達の関係もあるようです。下記サイトでは出典は示されていませんが、睡眠と脳の発達についての関係を調べた調査の記事があります。

頭のいい子に育つ、理想の睡眠時間は?夜寝ない子供の就寝時間を早めるコツ

他にも睡眠不足が子どもに及ぼす悪影響として「お悩み解消ネット」に6つの悪影響が掲載されています

  • 学習能力 学力の低下
  • 成長の遅れ
  • 注意力や集中力の低下
  • イライラ・多動・衝動
  • 忍耐力の低下 キレやすく
  • ねぼけ おねしょ

睡眠不足が及ぼす6つの悪影響【子ども編】 | お悩み解消ネット
経験的に寝不足が子供の調子に悪影響を及ぼすことを知っている私たちには、家族で焼き鳥屋に遅くまでいる親子や、深夜に本屋やコンビニに来ている家族を見ると、その子の将来が心配になってしまうのです。

ある日、母親が学校に子供を連れてきました。子どもはしくしく泣いています。教室にも行こうとせず,まどのさんにしがみついてかたくなに離れようとしません。しばらく保健室で過ごさせましたが、中休みくらいになったら元気に教室に上がって行きました。結局夜遅くまでゲームをしていて寝不足になり,眠たかったそうです。

このような寝不足の状況は、脳が「ほろ酔い状態」になっているのだそうです。学習の効果も半分に下がります。

【子供と睡眠】わずか2時間不足で、脳は”ほろ酔い状態”。成長に与える、深刻な影響とは(3/3) – ハピママ*

十分な睡眠が必要な理由が更にあります。

それは子どもの脳は眠っている間に成長ホルモンを出すということです。睡眠が十分でないと、成長ホルモンが分泌される時間も短くなるわけですね。

それでは、十分に寝ればいいじゃないか、遅くまで起きているならその分遅くまで寝せていればいいじゃないかというとそうではありません。

子どもの脳は眠っている21時から作られ、22時くらいから夜中の2時くらいまでに活発に分泌されるので、21時には睡眠に入っていることが必要になります。単に睡眠時間を長くすればいいというわけではないのです。

寝る子は育つ!子供の成長に必要な睡眠時間は?年齢別の理想 | MARCH(マーチ)

ここまでで、次のことがわかりました。

  • 睡眠不足は子どもの心身の成長にとってよくない
  • 睡眠時間を長くすればいいというわけではない。
  • 成長ホルモンが分泌される時間を十分にとるためには、21時には睡眠に入らなければならない。

小学生の子どもだと、6時に起きるためには8時くらいには寝る準備を始めて9時には布団に入っておく、というリズムを作ることが大切だということになります。

決まった時間に寝て、決まった時間に起きるよいリズムを作るためのレシピ

では,そのリズムを作るためにはどうしたらいいのでしょうか。

9時ぎりぎりまでテレビやゲームをさせていて、「はい、寝る時間になったから寝なさい」といっても、子ども達は寝てくれません。体と心が眠るためのスタンバイ状態になっていないからです。

子どもの体内にリズムができれば,時間になったらふあーとあくびをし,自然な流れでお風呂に入り,寝間着に着替えて布団に入ることができるようになります。

そのためにいくつかポイントがあります。

入眠儀式

入眠儀式とは,寝る前に行う一連のルーティンです。午後8時になり,親の「さて・・・」という言葉から始め,風呂に入り,お水を飲み,寝間着に着かえ,布団に入り・・・といったことを習慣的に行います。

体の中にリズムができ,8時の時報や「さて・・・」という言葉を聞いただけで,心身が入眠に向けてのモードに変わっていくようになります。

これは大人でも行っていることです。

12時に寝る場合,11時になったらPCの前から離れて風呂に入り,あがったあとは,スマホやテレビなどは見ずに,リラックスできることをします。

こうして体を睡眠モードにもっていくわけです。

寝室の照明を暗くする

電気を消すのを嫌がる子どももいますが,明るいままにしておくと,睡眠中のメラトニンの分泌量が減るそうです。メラトニンは,体温や脈拍や血圧を下げて副交感神経を優位にする働きがあるので,これによりよい睡眠を得ることができるのですが,これが減ると,睡眠の質が悪くなります。

また,成長ホルモンの分泌量の低下を招いたり,目が調節をし続けることによって将来の強度近視の原因になったり,というようなことも起こります。

寝室の照明は暗くすることが大切です。

子供の睡眠の大切さ | 睡眠の方法・研究所

同じ時間に寝る

親の都合によって,寝る時間をバラバラにしてしまってはいけません。

くらしナビ・子育て・親子:睡眠不足 脳の発達に影響 – 毎日新聞

三池さんは「まずは午後7時〜午前7時の時間帯に、平均10時間のまとまった睡眠を確保してほしい。寝る時間や起きる時間が毎日バラバラだと脳が混乱するので、同じ時間帯に寝かせることも心がけて」と話す。さらに「午後10時以降に、照明が明るいコンビニやスーパーに子どもを連れて行くのは絶対にだめ」と声を強める。

毎日決まった時間に起こす

決まった時間に寝て,決まった時間に起きる。体にリズムを作るためには,起きる時間も決めておくことです。できれば休みの日も同じようにします。

休みの日一日遅く起きただけで,これまで積み上げたリズムがまた崩れてしまうことがあるそうです。

むしろ,起きる時間を毎日同じにしておくことが必要で,起きる時間が一定であれば,リズムを保つことができるということです。

【子供と睡眠】わずか2時間不足で、脳は”ほろ酔い状態”。成長に与える、深刻な影響とは(3/3) – ハピママ*

「毎日一定の時刻に起きることで、自律神経と体内時計のリズムを保つことができ、夜11時に寝ても毎日5時に起きるようにすれば、6時間睡眠でも疲れがよくとれるといいます」

早寝させるには,まず早起きを。

まとめ

  • 睡眠時間を十分にとることと,よい睡眠をたっぷりとらせることは違います。
  • 成長ホルモンの分泌の点から,午後9時には寝ることが必要です。
  • そのためにはいくつかのポイントがあります。今回のレシピです。
  • 起きる時間を一定にすることで,体内のリズムが保持できます。

以上です。

今回は,さまざまな専門家の識見が必要でしたので,引用の多い記事になりました。私も改めて勉強になりました。

それでは,また2週間後の火曜日にお会いしましょう。

nemui

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人前で話すときのヒント7 「入念なプランを立てる」

誰もが「聞こう」と思ってるわけじゃない

準備は、十分になすべきです。

時間はとても貴重なもの。

そして、人に話を聞いてもらうというのは、その貴重な時間をいくばくか奪う行為。

だから、話を聞いてもらう時間を有意義なものにするためにも、話し手は十分に準備しなくちゃいけない。

人前で話す際には、そういう意識を持っておくべきではないか、と感じます。

また、十分な準備が必要な理由はそれだけではありません。

聞き手は、必ずしも「話をちゃんと聞こう」と考えてくれているとは限らないから。

準備が不十分で、何度も言葉につまったり、話が前後したりしてしまえば、聞き手はたちまち話を聞いてくれなくなります。

加えて、もう一つ。

わかっている、つもりかもしれない

話をする機会が与えられている、ということは、話す内容を自分自身しっかり理解している必要があります。

「全容がイマイチ見えない」「十分に把握していない」ときは、当然話すまでにいろいろと調べ、学び、整理し、全容を明確にすると思います。

なにもしゃべることが口から出てこない、話すべきことがなんなのかわからない、ってなことになっちゃうかもという不安が、「ちゃんと準備しないと」という気にさせてくれる。

気をつけたいのは、自分の持つ知識、理解している事柄について話すとき。

「話そうと思う内容はだいたい頭に入ってるし、まぁ大丈夫でしょう。」

そんな油断から、十分に準備していないと、いざ人前に立ったときに大焦り。へんな汗をいっぱいかくことになりかねません。

それは、自分はわかっているつもりでも、実は「わかった気」になっているだけってことが多いから。

「わかった気」は、簡単にボロが出ます。

ちょっとした質問があれば、たちまち答えられなくなっちゃいます。

また、話している最中に、自分自身が話の流れに疑問を持ってしまうこともあったりします。

「あれ?ここ、話の筋がおかしいんとちゃうか?」というように。

そうなると、へんな汗へまっしぐら。

「わかっている」という気でいても、もしかしたら「わかっているつもり」であるかもしれない。

「わかった気」になっているだけかもしれない。

実際、話すための準備を行っている最中には、いろんな発見にであいます。

準備を進める中で、自分自身の理解が深まっていくこともしばしば。

「わかった気」を取り払うためにも、十分に準備を行うことは大切です。

準備の仕方

では、準備はどのように進めていけばいいのか。

その答えは、人によって様々で、「こうすればうまくいく!」なんて方法は、おそらくはないんじゃないか、と思います。

なので、あくまでも参考になればいいな、という気持ちで、準備の進め方の一例について述べていきたいと思います。

■Ⅰ、書き出す

まず、十分な量の紙を用意します。

そこに、思いついたことをじゃんじゃん書き出していきます。

今回は、どういった内容を話さなければいけないのか。

誰に最も伝えたいか。

その中で、キーポイントとなるところはどこか。

一番伝えたい事柄は何か。

どういう資料が必要になってくるか。

準備を終了するまでの行程はどういったものか。

わかりやすく伝えるためには、どういう順番で話していけばいいか。

「布石をうつ」ことはできないか。

どういった問いをなげかけることが有効か。

。。。

頭には、おそらくいろんな問いが浮かんできます。

その問いに答えながら、話の要素を挙げながら、問いについての答えを考えながら、頭に浮かんだことをだぁーっと書き出していきます。

まとめようとせず、ただ、思いつくがままに。

そういったことをしていくと、話の内容がだんだんと見えてきます。全体の流れがつかめてきます。

たった一つの伝えるべきことが浮かび上がってきます。

そこで、次のステップに入ります。

■Ⅱ、組み替え、こねくりまわす

おぼろげに見えてきた全体像を、よりくっきりと際立たせていきます。

このときに使うのは、名刺サイズほどの紙片。

Ⅰでいろいろと書き出す中で出てきた、話の要点をその紙片に書き付けていきます。

それらを並べ、順番を考えて、いろいろと組み替え、こねくりまわします。

より話の内容が伝わりやすい順番に。

流れがなめらかになるように。

聞き手が、聞くばっかりにならないように。

ここで書いた紙片たちは、そのままスライドの材料になってくれるので、並べた紙片たちを参考にしながら、スライドの作成も進めていきます。

スライドの一枚一枚に対し、「このスライドで何を伝えたいか」を自問しながら。

組み替える中で、「まえもってこの話をしといたほうがいいかも」なんて、布石を思いつくこともあったりします。

■Ⅲ、流れをまとめる

Ⅰのステップで書き出したものと、Ⅱの紙片たちを並べ、話の流れをまとめていきます。

また新たな紙をとりだし、話の展開をそこに書き付けていきます。

実際に話をしてみるとどうなりそうかをイメージしながら、時間の配分も書き入れていきます。

どこでためを入れるか、もったいぶるか も合わせて考え、まとめていきます。

流れを考えていると、Ⅱで定めら順番に手直しをしたくなることもしばしば。

そういうときは、また紙片を並べ替えながら、修正を加え、全体を完成させます。

「いざというときには、これを見れば大丈夫」と思える、自分用の、話のロードマップを描くことができれば、準備はかなり整っている、と言えます。

いきなり流れを考えていくとなかなか準備が進まなかったりすることが多いため、話す内容の材料を集めるために、まずはどりゃーっと頭に浮かんだことを書き出していくことをおすすめします。

おわりに

そんな感じで、準備を十分におこなう。

その際、これまで本連載の中で出てきたヒントが役立つのではないか、と思います。

そして次回は、実際に人前で話す際の心がけ的なものについて書いていきたいと思います。

では、お読みいただきありがとうございました。

カテゴリー: 人前で話すときのヒント | 1件のコメント

ブログで、自由なアウトライン・プロセッシングのための環境を整える/『アウトライナー実践入門』とWorkFlowyの使い道(普通の個人が、ブログのある毎日を送り続ける、ということ[番外編])

こんにちは。「単純作業に心を込めて」の彩郎です。この連載では、「普通の個人が、ブログのある毎日を送り続ける、ということ」をテーマに、つらつらと考えています。

前回の「言いたいことは、終わらない。」で書いたのは、「ブログを始めようとするときは、自分の中にブログ記事を書いてまで言いたいことがあるのだろうか、という不安を抱いたけれど、いざブログを始めてみたら、言いたいことがどんどん出てきて、いつまでたっても終わりそうにない。」という実体験です。

そして、今回は、この体験を踏まえ、「ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げて公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見できるというメカニズム」を検討しようと思っていました。

この回答のポイントは、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げて公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見できるというメカニズムにあります。

とはいえ、このメカニズムをうまく機能させるには、いくつかの条件が必要な気もします。次回は、このあたりのこと、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事を書き上げ、公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見するというメカニズムのために、どんなことが大切なのか、考えてみます。

言いたいことは、終わらない。

しかし、少し予定を変えて、今回は、2016年7月9日発売の『アウトライナー実践入門~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~』を紹介します。

アウトライナー実践入門 ~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~

『アウトライナー実践入門』は、ブログ「Word Piece >>by Tak.」や電子書籍『アウトライン・プロセッシング入門』のTak.さんによる新刊です。アウトライナーやアウトライン・プロセッシングの基本から説き起こし、知的生産に新しい世界を開く自由なアウトライン・プロセッシングをあざやかに描いています。

本書で紹介されている自由なアウトライン・プロセッシングは、もともと今回ここで紹介しようと思っていた「ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げて公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見できるというメカニズム」と、まっすぐにつながっています。

当初の予定ルートから少し離れ、『アウトライナー実践入門』に寄り道することは、「普通の個人が、ブログのある毎日を送り続ける、ということ」という本連載のテーマを考える上で、きっと大きなプラスになるはずです。

『アウトライナー実践入門』を読むと、自由なアウトライン・プロセッシングを実践したくなる

発売開始から数日、『アウトライナー実践入門』については、既にいくつもの紹介記事が公開されています。

中でもわかりやすいのは、シゴタノ!に倉下忠憲さんが公開したこの記事です。

ぜひともアウトライナーを使ってみたくなる一冊 | シゴタノ!

『アウトライン・プロセッシング入門』との関係、「生きたアウトライン」と「死んだアウトライン」のポイントなど、本書に興味を持った方がまず気になるいくつかの情報が、端的にまとめられています。この記事を読めば、『アウトライナー実践入門』がどんなニーズに応える本なのかが、イメージできるはずです。

さらに、私がぽんと膝を打ったのは、この一言、

本書を読めば、間違いなくいろいろやってみたくなるでしょう。

それから、「ぜひともアウトライナーを使ってみたくなる一冊 | シゴタノ!」という記事のタイトルでした。

ほんとうにそうです。

『アウトライナー実践入門』を読むと、アウトライナーを使ってみたくなります。そして、いろいろやってみたくなります。

トップダウンとボトムアップを往復する「シェイク」、フリーライティングを起点に文章を書き上げる、文節ごとに区切って入力した言葉をくるくる入れ替えながら文を書く、ひとつのアウトラインに書きかけの文章の全部を放り込む……。

他の本ではあまり読んだことのない、はじめて出会う知的生産の技法の数々にワクワクし、やってみたくなります。ぜひとも自由なアウトライン・プロセッシングを実践したくなるのです。

でも、普通の個人は、どんな場面で、何のために?

2016年の世界では、自由なアウトライン・プロセッシングをやってみたいと思ったら、すぐに実践できます。2016年のプロセス型アウトライナーWorkFlowyがあるからです。

WorkFlowyは、無料から利用できるクラウドサービスです。アカウントを作りさえすれば、すぐに理想的なプロセス型アウトライナーを利用できます。あとは、WorkFlowyの真っ白な画面のうえに、『アウトライナー実践入門』で学んだことをどんどん書いていけば、それが自由なアウトライン・プロセッシングになります。

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ところが、WorkFlowyだけでは足りないかもしれません。というのも、WorkFlowyがあれば自由なアウトライン・プロセッシングを実践できるとしても、では、その自由なアウトライン・プロセッシングを、どんな場面で、何のために活用したらいいのかが、必ずしも明確ではないためです。

たとえば、本書のひとつの柱は、「プロセス型アウトライナーで文章を書く」です。とりわけ、「Part3 文章を書く」の「3.2 自由な発想を文章化する」には、フリーライティングを起点とするアウトライン・プロセッシングが丁寧に説明されています。(個人的には、とてもゾクゾクします。)

でも、ここで紹介されているのは、

  • 単に考えるだけでなく、考えたことをひとつの完成した文章として書き上げる
  • 与えられたテーマについての文章を書くのではなく、自分の中から発見したテーマをめぐって文章を書く

という営みです。学生や研究者や作家であればともかく、普通の個人の毎日の中に、こんな機会が、どれくらいあるのでしょうか。仮に、心に何かもやもやと引っかかるものがあって、それを言葉にしてみたとしても、完成品としての文章まで書き上げるまでする人は、ほとんどいないような気がします。(誰に依頼されるでもなく、具体的な用件を誰かに伝えるわけでもなく、ひとつの完結した文章を書き上げたことが、最近、ありましたか?)

また、「Part3 文章を書く」の「3.4 複数の書きかけの文章を管理する」では、複数の書きかけの文章をひとつのアウトラインに入れて管理する、という方法が紹介されています。

この方法は、書きかけの文章が埋没しないだけでなく、複数の書きかけの断片をまたいだ〈シェイク〉が生じて、アウトラインがアイデア発酵槽のように機能する点で、画期的です。書きかけの文章を大量に抱え、その管理方法に悩んでいる多くの方にとって、福音となる方法だと思います。(個人的には、この方法は、紙の書類整理における『「超」整理法』の「押出しフィリング」と同じくらいの革命を実現してくれました。)

しかし、書きかけの文章を大量に抱えている、という状態は、誰にでもあるものではありません。研究や考察を生業とする研究者や、複数の媒体で連載を持っている作家やライターならともかく、普通の個人の生活において、書きかけの文章というものは、それほど一般的でもないような気がします。(自分自身をふり返ってみて、「書きかけの文章」って、現時点で、いくつくらいありますか?)

さらに、この方法の素晴らしさのひとつは、アイデア発酵槽、とりわけ、あるときに途中まで書いた文章の断片が、長い時を経た後、ふとしたきっかけで他の断片と化学反応を起こし、ひとつの文章に結実する、というようなことにあるのですが、このようなあり方は、他者から〆切やテーマを与えられて書く文章ではあまり役に立ちません。(たとえば、仮に、2年前に依頼された原稿に関連して、今朝、面白い文章を書き上げることができたとして、その文章を2年前の依頼主に掲載してくれと頼むことは、現実的ではありませんし、ほかに掲載のあてが思い浮かぶ方は少数派だと思います。)

ですから、多くの普通の個人にとっては、複数の書きかけの文章をひとつのアウトラインで管理する、という方法は、そこまで強い恩恵を実感できるものではありません。

そんなわけで、私が危惧しているのは

「『アウトライナー実践入門』が描く自由なアウトライン・プロセッシングは魅力的でワクワクするけれど、こと自分自身の具体的な生活に当てはめてみると、どんな場面で、何のために活躍する手法なのかが、今ひとつピンと来ない」

という受け止め方です。

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しかし、自由なアウトライン・プロセッシングの恩恵を受けられる人は、実はたくさん存在しているはずです(私もそうでした)。

だから、(学生でも研究者でも作家でもライターでもない)普通の個人が、自由なアウトライン・プロセッシングを、毎日の中で自然と体験でき、その恩恵を強く実感できるような条件が整うといいなと思っています。そうなれば、『アウトライナー実践入門』が入り口となり、プロセス型アウトライナーや自由なアウトライン・プロセッシングがたくさんの普通の個人に行き渡ることでしょう。

でも、私自身がそうであるように、アウトライナー、そしてアウトライン・プロセッシングを必要としている人が、実はたくさん存在していることを私は知っています。そんな人たちにとって、本書が入り口になることを願っています。

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では、どうしたらよいでしょうか。

普通の個人が、自由なアウトライン・プロセッシングを、毎日の生活の中で自然と体験するために、何かいい解決策はないでしょうか。

WorkFlowyで大量の書きかけのブログ原稿全体を管理してみる

私の提案は、「自分のブログを持つこと」です。(ここで、『アウトライナー実践入門』が、本連載とつながります。)

自由なアウトライン・プロセッシングのためには、文章を書き上げることが大きな意味を持ちます。ひとりだけで誰にも読まれるあてのない文章を書き上げることはなかなか難しいことですが、自分のブログを持てば、誰かに読まれる可能性が開かれます。可能性があるだけでも、文章を書き上げることに向けた原動力が湧いてきます。

自由なアウトライン・プロセッシングのためには、あらかじめテーマを限定せず、自分の中に発見したテーマについての文章を次々と書いていくことが有効です。他者のために文章を書く場面では、完全に自由なテーマで書くことは難しいですが、自分のブログに書く文章なら、どんなテーマだって自由です。

自由なアウトライン・プロセッシングをしていると、アイデア発酵槽のように機能するアウトラインから、ある思考の断片が時を越えて結実し、文章として完成することがあります。自分のブログなら、何年越しに結実した文章であろうが、結実したそのタイミングで、公開することができます。

自分のブログを持ち、自分のブログのための文章を書き続けると、プロセス型アウトライナーと自由なアウトライン・プロセッシングは、俄然、その真価を発揮します。自分のブログは、自由なアウトライン・プロセッシングのための環境を整えてくれるのです。

自分のブログを持つと、プロセス型アウトライナーがどのように力を発揮するかについて、主にWorkFlowyを念頭に置いて、いくつかのポイントを掘り下げてみます。

(1) WorkFlowyに書きかけブログ原稿用のトピックを作り、大量の書きかけのブログ原稿群全体全体を管理する

『アウトライナー実践入門』は、「書きかけの文章群全体をアウトライナーで管理する」という方法を紹介しています。

方法はとてもシンプルです。単純な2階層のアウトラインを作り、第1階層にタイトルを、第2階層以下に内容を入れるだけです。ここに内容も順番も関係なく、書きかけのものはすべて放り込みます。完成型に近いものもあれば、断片的なフレーズもあります。ポイントは、完成度を区別しないことです。当然、ここで「タイトル」といっているのは、その時点での仮のものです(タイトルがつかないような断片なら第1階層にそのまま内容を書き込みます)。

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ブログ原稿群の管理は、この方法がもっともハマる用途のひとつです。つまり、WorkFlowyの中に、書きかけブログ原稿用のトピックを作って、書きかけのブログ原稿の全部を、このトピックの下に並べるわけです。

私は、Home直下に「flow」というトピックを作り、書きかけのブログ原稿をその下に並べています。

ブログ原稿を格納するトピック「flow」

トピックの運用方法は、本質的には、『アウトライナー実践入門』と共通しています。

時間があるときに、タイトルだけを表示させてアウトラインをブラウズします。互いに関係のありそうなものが見つかったら、近くにまとめておきます。続きを 書けそうなものがあれば、下の階層を開いて加筆します。まとまりそうな項目があったら、その項目を集中して仕上げていきます。要するに、複数の書きかけの 断片をまたいで〈シェイク〉するわけです。

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現在進行形で加筆している(ホットな)項目は、埋没しないようアウトラインの上の方に移動しておきます。文章が完成して公開や送信が終わったら、その項目は削除します。

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これをベースにして、『「超」整理法』の「押出しファイリング」を参考に、ゆるやかなルールを加えています。

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書きかけのブログ原稿群全体をアウトライナーで管理すると、「ファイル」という概念が消えていきます。

この「ファイルの概念が消えていく」という体験は、それなりに長い間パソコンを使って知的作業をしてきた自分の経験をふり返っても、かなり本質的で革命的な出来事です。

私は、ひとりでも多くの方に、この「ファイル」概念が消える、という感覚を味わっていただけたらなあ、と思っているのですが、WorkFlowyによって書きかけのブログ原稿全体を管理することは、この感覚を体感するための確実な方法のひとつです。

ひとつのアウトラインに書き込まれた断片は、どこにも従属しません。それ故に圧倒的に自由です。それぞれを独立した文章として扱うことも、文章の一要素として扱うこともできます。内容もまた、項目をまたがって移動します。そこに壁はありません。

ファイルの壁から解放されることで、文章や思考の断片はアウトラインの中で文字通り温められ、発酵するようになります。

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(2) 個々のブログ記事を育て、書き上げる

ブログ記事を公開するまでの過程のうち、どこまでをWorkFlowyでカバーするかは、人それぞれだと思います。

私は、かなり最後の方までWorkFlowyを使っています。WorkFlowyではない道具で行う作業は、MarsEditによる投稿作業(具体的には、スラッグとカテゴリの設定、投稿ボタンクリックくらい)だと思います。ギリギリ最後までWorkFlowyでカバーすることで、知的生産のフローの全体をWorkFlowyで担いたいと考えているためです。

では、WorkFlowyでブログ記事の文章を書き上げるとは、どんな作業でしょうか。

『アウトライナー実践入門』を読むと具体的なイメージが湧いてくると思うのですが、それは、「ブログ記事を育てる」という言葉がしっくりくるプロセスです。〈シェイク〉や「アウトライン操作の5つの〈型〉」をくり返していくうちに、ブログ記事の構成と内容が、同時に少しずつ育っていきます。

このようにトップダウン型とボトムアップ型のプロセスを繰り返すことで、アウトラインは成長していきます。「アウトライン」といっても、実際には内容も同時に書かれています。

Read more at location 718

この「ブログ記事を育てる」という感覚は、うまくいくと、とても幸せな気分になります。私は、WorkFlowyでブログ記事を書き続けていたら、文章を書くことが、もっと好きになりました。

『アウトライナー実践入門』を読み、プロセス型アウトライナーで文章を書くことの基本を掴めば、きっと、個々のブログ記事の文章を書くことが、ぐっと楽しくなります。

(3) 書き上げたブログ記事を切り出す

WorkFlowyで書き上げたブログ記事を公開するには、その記事をWorkFlowyのアウトラインから書き上さなければいけません。

この切り出しのためには、普通のコピー&ペーストや、WorkFlowy自体が備えているExport機能を利用することもできます。

WorkFlowyのExportの基本(テキストファイル、Word、Evernote、Gmail)

でも私は、マロ。さん制作のスクリプトを使っています。

普通のコピー&ペーストやWorkFlowy自体が備えているExportと比較して、ハサミスクリプトには、そのままブログに投稿できるHTMLを書き出せる、という強みがあります。切り出したデータをブログエディタに貼り付けて投稿すれば、見出しや引用などのHTMLタグを整える必要がありません。

WorkFlowyをブログツールに。ハサミスクリプトファミリーの整理(Win&Mac・HTML&マークダウン&はてな記法)

ハサミスクリプトにはたくさんの種類がありますが、私が使っているのは、MarsEditに切り出すAppleScriptです。無料でありながら、安定の高品質なので、ブログエディタとしてMacのMarsEditを使っている方は、ひとまずこれを使ってみてください。

ハサミスクリプト for MarsEdit irodrawEdithion|マロ。|note

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ちなみに、抽象的な思想の話ですが、この切り出しには、2つの大きな意義があります。

ひとつは、「全体から一部分を切り出す」で、もうひとつは「流動的な変化から完成品を切り離して固定する」です。

「生きたアウトライン」は未完成なものを扱うのには最適ですが、完成品を保管しておくことには向いていません。完成した文章をアウトラインに入れたままにしておくと、再び断片の集合離反が始まります。「生きたアウトライン」は常に変わり続け、永久に完成しないという性質を持っているからです。

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WorkFlowy自体の特徴とも通じる話ですね(WorkFlowy基本5原則の、第2原則と第3原則)。

(4) ブログとWorkFlowyによって大きくなった流れから、次の思考の種を絡め取る

とても感覚的な話なのですが、WorkFlowyを使ってブログ記事を書き続けていると、自分の中の思考の流れが、確実に大きくなります。多分これは、以前、次の記事に書いた「プル型知的生産」ということと関係しています。

プル型知的生産を活用する。個人的な知的生産がプッシュ型からプル型に転換した話。

最初に「プル型知的生産」のことを書いた2014年9月、私はWorkFlowyを使っていませんでした(Evernoteを使っていました)。しかし、その後、WorkFlowyを取り入れた結果、プル型知的生産のフローが強化され、生活の中にしっかりとした「知的生産のフロー」が通りました。

思考の「流れ」を扱うツールWorkFlowyは、生活の中に「知的生産のフロー」を通し、毎日を流れる思考を活かしてくれる。

でも、この「知的生産のフロー」は、WorkFlowyだけで実現されているわけではありません。WorkFlowyとブログ(それからハサミスクリプト)という奇跡的な組み合わせがあってこそです。

「WorkFlowy」と「自分のブログ」と「ハサミスクリプト」(物事を考え続けるための、奇跡のような組み合わせについて)

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このように、ブログとWorkFlowyによって、毎日の生活の中を流れる思考の流れは、ぐっと大きくなりました。そして、その上、WorkFlowy(などのプロセス型アウトライナー)は、このように大きくなった思考の流れから、次の思考の種を絡め取ることのためにも、うまく機能します。

『アウトライナー実践入門』は、この点について、2つのことを指摘しています。

ひとつは、「速さ」です。流れた思考を逃さず絡め取り捕まえるためには、ツールの「速さ」が必要なのですが、プロセス型アウトライナーは、この「速さ」がとても優れている、という指摘です。

どこから書き始めるか迷うこともありません。ただ書いて、後から適切な場所に動かせばいいのです。全体を俯瞰して「適切な場所」を見つけ出して移動する。これこそがアウトライナーのもっとも得意とする作業です。そのことから来る、書き手としての起動の速さです。

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また、プロセス型アウトライナーでは、入れ替え・階層化する前の項目は等価・平等です。したがって前後の脈絡(先に述べるべきか後に述べるべきか。前提なのか結論なのか)も、階層レベル(森に相当することなのか木に相当することなのか)も、入力段階では意識する必要がありません。だから順序や重要性に縛られることなく、思いつくそばから入力できます。その入力時の等価性から生まれるスピード感とリズム感、そしてそれを高速でつなぎかえる感覚です。

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もうひとつは、思考の流れです。

プロセス型アウトライナーは、思考を流しながら、流れていく思考を絡め取るためのツールです。

思考は流れていくものです。アウトライナーは流れていく思考をからめ取ります。

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WorkFlowyなどのプロセス型アウトライナーでブログ記事全体を管理すれば、思考の流れを大きくするだけでなく、その思考の流れから、次の思考の種を絡め取ることもうまくいきます。前回、私は、「ブログを書いていると、言いたいことは、いつまでたっても終わらない。」と書きましたが、このメカニズムを支える重要な存在が、WorkFlowy(などのプロセス型アウトライナー)です。

(5) フリーライティングからのアウトライン・プロセッシングで、ブログ記事を書いてみる

『アウトライナー実践入門』には、フリーライティングを起点として、自由な発想を文章として書き上げるプロセスが紹介されています(「3.2 自由な発想を文章化する」location 995)。

このプロセスは、以下の11個のステップから構成されます。

  • Step 1 自由なフリーライティング
  • Step 2 テーマの探索
  • Step 3 テーマを絞ったフリーライティング
  • Step 4 テーマの明確化
  • Step 5 仮のサマリーを作る
  • Step 6 仮のアウトラインを作る
  • Step 7 仮のアウトラインに沿って内容を整理する
  • Step 8 〈シェイク〉を繰り返す
  • Step 9 アウトラインの引き締め
  • Step 10 アウトラインの固定
  • Step 11 本文の完成

特に、Step 5~Step 9には、類書にはなかなか言及されていない、でも実際に役立つノウハウが満載で、とても参考になります。

試してみた方はわかると思うのですが、この11個のステップを実際に辿ってみると、自分の頭の中に、びっくりするほどいろいろなことが浮かんできます。Step 2で最初に構想した範囲を大きく超える思考が広がることも、それほどめずらしいことではありません。

ところが、この11個のステップをすべて忠実に行うのは、大変です。時間もかかります。だから、なかなかやる気が出ませんし、最後まで到達するまでの途中で行き倒れることもありうることです。

そんなとき、自分のブログが助けになってくれます。自分のブログなら、このプロセスからどんな文章が生まれたとしても、(それが公開できる内容である限り、)自分のブログに公開できます。自分のブログに公開すれば、いつか誰かに届く可能性があります。誰かに読まれる可能性が開かれているなら、それが、11のステップを最後まで辿るモチベーションになります。

ときに面倒で大変な思いがあったとしても、文章を書き上げるまでの産みの苦しみがあるとしても、どうにかこうにか文章を書き上げるというゴールまで辿りつくことができる可能性が高まります。

●

前回、アシタノレシピに書いた「言いたいことは、終わらない。」に対して、1UP Lettersのゆうびんや(仮)さんが、こんな記事を書いてくださいました。

なぜ文章を書くとアイディアがでるのか? | 1UP Letters

  • メモ=海外の名所を写真だけで知っている
  • 文章として書く=実際に行ってみる

という比喩を核にしたこの記事に、私はとても共感します。

文章として書くということは、自分の頭の中という大海を実際に旅してアイディアを見つけ出す作業でもあるのだと思います。

旅をすれば発見はいっぱいあるものです。

文章を書くということは自分の頭の中を旅する手段であり、書かれた文章は旅の記録となっているのではないでしょうか。

なぜ文章を書くとアイディアがでるのか? | 1UP Letters

フリーライティングを起点とした11ステップのアウトライン・プロセッシングは、自分の頭の中という大海を旅するようなものです。WorkFlowy(などのプロセス型アウトライナー)とブログさえあれば、誰だって、いつも、何度でも、旅に出ることができます。

—編集後記—

今回は、本連載のテーマである「普通の個人が、ブログのある毎日を送り続ける、ということ」からはちょっと寄り道をして、Tak.さんの新刊である『アウトライナー実践入門』を紹介しました。

アウトライナー実践入門 ~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~

本書が扱うテーマは、〈文章を書き、考える〉こと一般です。でも、本書からとりわけ大きなインパクトを受ける領域のひとつが、ブログ原稿執筆だと思います。

だから、もしあなたが、文章を書き、考えるためにブログをしているなら、『アウトライナー実践入門』を読んでみてください。そして、書きかけのブログ原稿管理に、WorkFlowyを試してみてください。

また、もしあなたが、『アウトライナー実践入門』を読んで、自由なアウトライン・プロセッシングを体験したいと思ったなら、考えたことを文章の形で表現するブログを始めてみてください。そして、書きかけのブログ原稿全体を管理するために、WorkFlowyなどのプロセス型アウトライナーを使ってみてください。

きっと、世界が少しだけ、でも確実に、変わります。

●

さて、次回は、本筋に戻って、「ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げて公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見できるというメカニズム」を検討します。

このメカニズムは、WorkFlowyとブログとハサミスクリプトによって構成されていて、それぞれのポイントは、

  • 全体としてのWorkFlowy=ずっと完成しないで変化し続ける有機体
    • ひとつのアウトラインで書きかけの原稿すべてを管理する
    • 文章を書き上げようとすることで、知的生産のフローを流す
    • 知的生産のフローから、次の思考の種を絡め取り、蓄積する
    • スマートフォンからも利用する
      • MemoFlowy
      • HandyFlowy
  • 一部分としてのブログ=暫定的な作品群を公開する場所
    • 投稿を制限しない
      • 投稿数を制限しない
      • 間隔を制限しない
      • 文字数を制限しない
    • テーマを制限しない
  • 全体から一部分を切り出すためのハサミスクリプト
    • ボトルネックを解消する
    • 切り出すことの意味
      • 全体から一部分を切り出す
      • 流動的な変化から切り離して固定する

となります。こうご期待。

●

今回は、とりわけ長くなってしまいました。

最後まで読んでくださいまして、ありがとうございます。また2週間後にお目にかかれたらうれしく思います。

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夏到来!暑さなんて吹き飛ばせ! ー 週刊アシタノ vol.19

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皆さん、こんにちは!ベック(@beck1240)です。

7月ですね。夏ですね。毎日めっちゃ暑いですが皆様お元気でしょうか?

全然関係ない話ですが、僕は夏になると無性にカレーなどの辛い物が食べたくなります。暑さを辛さで紛らわせようとしているのか、暑さで減退した食欲を取り戻そうとしているのか。

そのおかげか、これまで余り夏バテになったことがありません。毎年夏バテに悩まされる方は、是非辛い食べ物をお試し下さい。

それでは、6/13〜7/10の4週間分の週刊アシタノ、行ってみましょう!(ちょっと仕事で切羽詰まってる間に4週分も貯めてしまった・・・)

続きを読む →

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メモを生かす為に必要な3つのプロセスは、一つの場所に集める!見返す!取捨選択する!

メモを生かすプロセス2

前回『いつでもメモできる環境』を作るために、必要なツールをご紹介させていただきました。

【参考】これがあれば大丈夫!?そんな『いつでもメモできる環境』に必要なツールとは?

思いついたこと、気づいたことがあればすぐにメモする習慣はつきましたでしょうか?

「そんな簡単にメモする習慣なんてつかないよ!」なんて声が聞こえてきそうですが、いつでもメモをする習慣がつくようになるには、とったメモが生かされる経験をすることが必要なんです。

「あ〜 あの時メモしておいて良かった!」「あの経験をメモしておいたおかげで、今回スムーズに事が進んだぞ!」「1年前のメモを参考に、あの人にはこんなアプローチをしてみよう!」こんな経験を一度でもすると、メモをとる習慣が自然と身につくようになります。

そこで今回は、メモをとっていて良かった体験をするための、メモを生かす方法をご紹介します。

メモを生かす方法というのは、大きく3つのプロセス(作業)が必要となりますので、順番に説明していきますね。

メモを生かす為に必要な3つのプロセス

1.メモを一つの場所に集める

メモがとれる環境というのは、人それぞれ違いますよね。

また時間や場所によっても、メモをとれる環境が違ってきます。

その時々にあったツールでメモをとることを前回ご紹介したのですが、それらのメモは必ず一つの場所に集める必要があります。

メモを一つの場所に集めずに、各場所に置きっぱなしにしてしまうと、メモが必要となった時にそれぞれの場所を探さなくてはなりません。

一つの場所で目的のメモを探すにも多少の時間が必要となるのに、それがてんでばらばらになっていたら、それこそメモを探してる間になんでメモを探していたのかさえも忘れてしまいそうです。

そんな状況にならないためにも、一つの場所に集めることが大切なのです。

ではどうやって一つの場所に集めるのか?という方法なのですが、これもまた人それぞれ使うツールによって変わってきます。

そもそもノート1冊だけを常に持ち歩き、そのノートだけにしかメモをとらない人であれば、“一つの場所に集める”という作業は必要ありません。

しかし、現状ではなかなか一つのノートだけにメモを書き続けるのはたやすくありません。

逆に、そのノートを必ず持っていなくてはならないというプレッシャーにもなりかねません。

そこで前回色んなツールで、負担なくメモを出来るようにご紹介したのですが、そのツールにはノートなどのアナログツールもあれば、『Evernote』や『Workflowy』などのデジタルのツールもありました。

これらを一つの場所に集める方法なのですが、私の場合は全て『Evernote』に集めております。

前回紹介した『PostEver』や『えばろぐ』は、もちろんそのまま『Evernote』に保存されております。

同じデジタルツールの『Workflowy』にメモした内容も、アナログツールの『トラベラーズノート』、お風呂場で使っている『防水リングメモ帳』に書いた内容も、結果的に全て『Evernote』にコピーまたは書き写し、保存しております。

『Evernote』に全てのメモを集めている理由としては、優れた検索機能があるのが大きな理由です。

その他、デバイスを選ばず利用出来る点、使い方によってはオフラインでも利用出来るのも理由の一つになっています。

そしてメモを一つの場所に集めるには次のプロセスが重要となるのです。

2.メモを見返す

書いたメモをそのまま残していても、そのメモが生かされる確率は非常に低いです。

その理由は、メモを残したことで自分の頭から完全に忘れさられているからです。

何気なく昔のメモを見返していたら、参考になるメモが見つかった。ってこともたまにはあるかもしれません。

しかし、メモが生かされる機会が一番多いのは、「あの時メモしたよな。」「この状況と同じ時があったよな。」という記憶のカケラが必要なのです。

この記憶のカケラを自分の脳みその端っこに残すために、【メモを見返す】というプロセスが必要となるのです。

それと同時に、私の場合はメモした内容が“体重”だったり、“お金の支出”、“息子の成長記録”、“その時の感情”などのライフログとしてのメモは、見返すのと同時に『ほぼ日手帳』へ書き写しています。

データとして『Evernote』に残しているので、同じ内容をわざわざ『ほぼ日手帳』へ書き写す必要はないのですが、これらは検索ではなく、日記としてパラパラと見返したい時があるので、わざわざアナログの『ほぼ日手帳』へ書き写しています。

逆に最近の私の『ほぼ日手帳』は、その時々でメモした内容を書き写す用のノートになっています。

「わざわざ書き写すなんて面倒くさいよ!」って人もいると思いますので、これはあなたが必要だと思ったら真似してみて下さい。

そしてこのようにメモした内容を見返すと同時に、次のプロセス【メモを取捨選択する】も行うのが効果的です。

3.メモを取捨選択する

以前に紹介したメモ術で、メモをとる時は素早く、思いついたことをそのままに書くことが大切だと説明させていただきました。

これはメモをとる上で一番大切なことなのですが、デメリットとしては必要のないメモも残ってしまうということです。

その時の感情をメモしただけ。思いついたことを忘れないためにメモしただけ。こういったメモは『Evernote』にも残しておく必要はありません。

と言いますか、メモした内容によっては削除しなくてはいけません。

その大きな理由は、一つの場所に集まっているメモの中から、頭の片隅にある記憶のカケラを頼りに必要なメモを探し出さなくてはならないのに、このような感情を書いただけのメモ、用事が済んだら不必要なメモなどはただのノイズでしかありません。

よりスムーズに、的確に必要なメモを探し出すためには、いらないメモは捨てるという【メモを取捨選択する】というプロセスが必要なのです。

ここで一つ間違えてほしくないのが、後で削除することを考えて、“感情だけのメモは書かないようにする”というのはダメです。

メモをとる時は、後で取捨選択することを考えてはいけません。先ほども言いましたが、メモは素早く思いついたままに書くことが大切ですからね。

まとめ

メモを生かすプロセス1

今回はメモを生かすために必要な3つのプロセスをご紹介させていただきました。

私は常に色んな場所で、色んなツールにメモをしておりますが、最終的には【Evernote】に集め、その他のツールにメモをそのまま残しておくということがありません。

【防水リングメモ帳】や、ただのメモ書きなどは書き写したらすぐに捨ててしまいます。

【Workflowy】にメモした内容も、その内容が終わっても“complete”という取り消し線を付けて視覚上見えなくする方法は使わず、“delete”ボタンにて一つ一つ消しております。

これは有料会員ではない私が、作成出来るアウトラインの数が限られているというのも理由の一つです。この使い方をすると、無料会員でも十分満足に使うことが出来ます。

メモを生かすために、一つの場所【Evernote】に集め、メモを見返しつつ取捨選択することで、昔はややこしく考えていた【Evernote】のノートブックも主に3つのノートブックで便利に使うことが出来ています。

次回はメモ術から少し離れますが、私のメモを生かすための【Evernote】使用方法をご紹介しますね。

今回も最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

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貯め方より難しい?積極的にお金を使いたいポイント5選

こんにちは!

「今、夢に生きる」のはぎ(@takashi_h7)です。

前々回から、「ムダを省く家計簿」を卒業して、「大事にしたいところにしっかりお金を使うための家計簿」にしてみては?というお話をしています。

参考:「無駄を削る家計簿」より「きちんとお金を使うための家計簿」を

参考:「続かない」から抜け出す。お金を使うための家計簿・運用編

ところで、「大事なところにお金を使う」と言っても、お金の使いどころってどこでしょう?

自分が大事にしたいところって書き方では、少し抽象的かもしれません。

なので一つの例として、私がお金を使いたいポイント、おすすめの投資ドコロをご紹介することにしましょう。

お金を積極的に使いたい5つのポイント

  • 健康への投資
  • 思い出への投資
  • 毎日使うものへの投資
  • 時短への設備投資
  • 資産を買う

健康への投資

まず筆頭に出したいのは健康です。

よく節約術なんかでは、筆頭に「食費」が挙げられます。

確かに、食費は振れ幅が大きいので、節約しようと思ったらかなり削ることは可能です。

けれど、食費の節約は毎日のことなので、やり過ぎるととにかくストレスが溜まります。

それに加えて、少ないお金でお腹を膨らませようと思ったら、どうしても栄養バランスが悪くなります。炭水化物が中心になりがちだからです。

けれど、ストレスが溜まりやすいこと、栄養バランスが悪くなることを考えると、食費をあまり節約対象に入れるのはどうかと思います。

食べたものを元にしてカラダが作られるわけなので、食費はココロとカラダの健康への投資だと思って、それなりに使いたいと私は思っています。

また、他にも、ジムやスポーツウェア、快眠のためのベッド周りのグッズなど、心と身体のコンディションを整えるための支出は、あまりケチらずに積極的に使いたいポイントです。

思い出(特に家族との)への投資

「幸せはお金で買えない」って言われます。

けれど、そうとも言い切れない。

確かにモノを買うのにお金を使うと、その幸福感ってすぐに薄れてしまいます。手に入った瞬間はすごく嬉しいんですが、すぐに色褪せてしまう。

が、家族との思い出や、他の人のために使うお金は私達の幸福感を高めてくれる、という研究があります。

私の好きなポジティブ心理学の本『幸福優位7つの法則』にこんな話が出てきます。

ロバート・フランクは(中略)モノを買ったときに得られるポジティブ感情は、腹立たしいほど短時間で消失するのに対し、経験、特に他の人と共有する経験にお金を使った場合は、価値のあるポジティブ感情が長続きすると書いている。(中略)また他人のためにお金を使うことも、その人の幸福度を高める。『幸福優位7つの法則』p78

それなら、家族と過ごす時間、大切な友人と過ごす時間にお金を使うのは、すごくステキな使い方だなぁと思うんです。

毎日使うものへの投資

また、モノを買うのであれば、「毎日使うもの」にお金を積極的に使いたい、と私は思っています。

多少値段が張っても気に入ったものを、触っていて嬉しくなるものを。

私の場合は、PC本体、デスクやキーボード、マウスといったガジェットに加えて、文房具なんかがそうです。

値段の高い安いを基準にしたら、私が持っているモノは一般的な値段よりも高いものが多いです。

けれど、触れている時間が長いので、そのモノの恩恵を受けている時間が長い。

充分ペイしています。

毎日接するモノが好きなものばかりになってくると、それだけで心地よく過ごせる時間が増えますよ。

時短への設備投資

さらには、「自分たちがしなくてもいいこと」を設備投資することで解決できるのであれば、積極的にお金を使います。

例えば、乾燥機付きの洗濯機、食器洗い乾燥機、ルンバ等。

洗濯も食器洗いも掃除も大切なことです。

けれど、私は洗濯するために生きているわけじゃないし、食器洗いするために暮らしているわけじゃない。

自分にとって一番大切なものは時間なので、それを守るためにお金で解決できるなら積極的に使います。

確かに一日単位で見たら、10分や20分の節約です。

けれど家電は、毎日使うものであり、数年単位で恩恵が受けられるので、トータルで節約できる時間を考えたら、ものすごくお得な買い物だと私は思っています。

一日10分の節約でも、例えば5年間続いたら…300時間以上違ってくるので。

資産を買う

また、もっと直接的に将来お金を生む可能性がある”資産”に投資する、という選択肢もあります。

投資はどうしても自己責任なので、あまり強くは薦めませんが、私自身がしているのはインデックス投資。

インデックス投資は、ほとんどほったらかしでもできる投資法です。

しかも、いきなり全財産が吹き飛ぶようなこともほとんどありません。

参考:お金に稼いでもらおう!私がインデックス投資をしている理由

その分、大儲けするようなことも少ないですが、金額に関係なくちょっとでもやってみると「お金に働いてもらう」感覚を肌で感じることができると思います。

まとめ

以上、私がお金を積極的に使いたいと思っている5つのポイントについて、まとめてみました。

いかがでしたでしょうか。

この記事を読んで、賛成の部分も、反対する部分もあると思いますが、ぜひ「反対」の部分があればそれを大事にしてみてください。

その「反対」の理由を考えてみることで、私と違う「あなたが大事にしたいポイント」がきっと見つかると思います。

皆さんが「大事にしたいこと」は何でしょう?

カテゴリー: お金の管理 | コメントする

目からウロコの子育てレシピ6 叱ってばかりの私~リフレーミングで、スイッチのきりかえを

こんにちは。各週火曜日担当 「知的生活ネットワーク」の@Lyustyleです。

毎日子どもの悪いところばかりが見えて、しかってばかりいる。しかりたくないのに、しかりたいようなことばかりするのでイライラが積もる・・・。

そんな場合には、「リフレーミング」はいかがですか?

リフレーミングとは

リフレーミングとは、マイナスイメージの言葉を、プラスイメージに切り返してしまう魔法の方法です。

たとえば、「この子は落ち着きが無い」と言えば、その子どもをマイナスイメージでとらえることになりますが、このリフレーミングにより、一気にプラスイメージに変換することが出来るのです。

「この子はとても活動的だね」

いかがですか。

子どもの同じ行動でも、言葉で全く逆になるのです。

マイナスイメージの行動を、全く逆の枠組み(フレーム)でとらえなおすこと。それがリフレーミングです。

「口が悪い子だ」→「すなおな子だ」

「消極的な子だ」→「慎重な子だ」

「だらしない子だ」→「ゆったりしている子だ」

どれも、行動は全く同じです。

それを、別の言葉でとらえ直してみることによって、その子どもの別な側面がよく見えるようになります。そうすると、対応の仕方も変わってくるものです。もしかしたらしからずにすむこともあるかもしれません。

人間は言葉によって感情や行動が変わる動物です。

「口が悪いなあ」とおもうのと「素直な子だなあ」と思うのとでは、その子ども全体のとらえ方や、接し方までが変わってしまうことがあります。

私たち教師も、例えば、「なんてだらしない!」としかったあと、一人で教室に残っているときに「でも、ゆったりとしていて物事にこだわらない子なんだよな」と思うことで限りなく愛おしくなることもあります。自分でリフレーミングをおこなったわけです。これで翌日、満面の笑みでその子を教室に迎え入れてあげることができます。

毎日、お子さんの成長に接していると、本当にイライラすることばかりですよね。

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そんな時、子どもの寝顔を見ながら、リフレーミングしてみて下さい。しかり方が少し変わってくるかもしれません。

それではまた、再来週お会いしましょう。

何か,子育てについてお悩みのことがありましたら,どうぞコメントをお願いします。

参考:リフレーミング辞典

いかに,様々な場面におけるリフレーミングの例が掲載されていますので,ご参照ください。

http://www2.gsn.ed.jp/houkoku/2011c/11c31/siryo/reframing.pdf

カテゴリー: 子育て | 1件のコメント

課題を解決するための本の読み方・付き合い方 ー 心振るわせてくれたあの本があったから今がある

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こんにちは、ベック(@beck1240)です。

本稿は以前投稿した「課題を解決するための本との出会い方」の続編です。GW中に書こうと思ってたのにすっかり間が空いてしまいました。

今回は、私の個人的な体験談を交えながら「課題を解決するための本の読み方・付き合い方」について述べてみたいと思います。本との出会い方は前回の記事で述べましたので、ここからは出会ってからの付き合い方にフォーカスしたいと思います。

■もし、この本と出会っていなかったら

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■藁にもすがりたい時「不安」に立ち向かう武器となる

現在、私は社会人12年目なのですが、これぐらいの年次になってくると、仕事に関する大凡の推測やダンドリが見えてくるようになります。

対して、若かりし頃、特に新入社員〜5年目ぐらいまでの間は、知識や経験の知識が乏しいので新しい仕事にアサインされる度、かなりの頻度で「不安」に苛まれていたことを良く覚えています。

その時々で「不安」の中身は異なります。

例えば新入社員の頃は、次々に周りから言われること(しかも話される言葉の半分以上が意味不明)をどうメモやノートに残せば良いか分からなかったり、予定やタスクを上手く管理出来なかったり、将来への漠然とした不安を抱えていたり、などなど。

インターネット上で答えを探し回って、やっと「7つの習慣」や「TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント 」、「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」、「マニャーナの法則」といった本の存在を知り、これらを貪るように読みました。

また、3年目ぐらいになってくると、定型的業務から、ゼロベースからの資料作成やアイデアを求められる業務に変わり、資料の出来が悪すぎて社内の偉い人に資料を破り捨てられる憂き目をみたりもしました。

この時は、精神的にも追い詰められて、藁にもすがる思いでアイデア出しや情報をアウトプットする方法を探し求めていました。

最初にたどり着いたのは勝間和代さんの「効率が10倍アップする新・知的生産術」という本で、情報のインプット/アウトプットや考え方、勉強法など当時かなりの影響を受けたことを覚えています。ブログをはじめたのもこの本がキッカケです。

また、「考具」や「アイデアのつくり方」といった本で、これらのおかげでアイデアを出す基礎力を身に付けることができたように思います。「一冊のノートで始める力・続ける力をつける―人生も仕事もうまくいくアイデアマラソン発想法」に書かれていたアイデアマラソンという手法を取り入れたこともありましたし、古典的名著である「知的生産の技術 」に出会ったのもこの頃です。

その後も、人間関係に悩んだり、自分の精神面のケアに悩んだり、チームのマネジメントに悩んだり、情報の共有やチームとしてのアウトプットを高める方法に腐心したり、交渉やプレゼンが上手くいかなくて悶々としていた時期もありました。

幸いにして、それらを解決するきっかけとなる本と出会うことができたことで、その時々の課題を解決することができ、今日に至ります。もしも、これらの本に出会うことが無かったなら、私はいったいどうなっていたんだろうかと、空寒いぐらいです。

■実践のため、カタチから入ることも重要

勿論の事ながら、本と出会い、それを読むだけで課題を解決出来ることは極稀です。多くの場合は得た知識を使って何らかの実践を行わなければ、課題を解決することにはなりません。

先ほど「7つの習慣」や「TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント 」を紹介しましたが、これらの本と出会って速攻でフランクリン・プランナーという手帳を買いました。

決して安い買い物ではありませんでしたが、これらの本に書かれていることを実践する最も簡単な方法が、これらの本のベースとなっているツールを使用することだったのです。

その後、ほぼ日手帳や各種クラウドツール(Googleカレンダー、Toodledo、Evernote)へと使用ツールは変わって行きましたが、今でも「7つの習慣」や「TQ-心の安らぎを得る究極のタイムマネジメント 」で紹介されている、フランクリン・プランナー式のやり方がベースになっています。

流石に勝間勝代さんの本を読んだからと言って、本格的なロードバイクやレッツノート3台は買いませんでしたが、まだ自分なりのやり方が確立できていなかった頃は、本の内容をそのまま真似るということが多かったように思います。

僕は、本に書かれている内容を実践するとき、取り敢えずカタチから入るというのは、全く恥ずべき事ではないと思っています。本を読んで何もしないよりは100万倍素晴らしい事だと思います。

まずはカタチだけでも真似てみて、自分の生活や仕事にフィットしない点が見えてきたら、自分なりのやり方にカスタマイズしていくのが良いでしょう。まずは真似る、パクる、カタチから入る。

■自分の「仕組み」を構築する

実践の最終形態は自分なりの「仕組み」を構築することです。

例えば、「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」はGTDの概念を学ぶには素晴らしい本ではありますが、実践するためには現代のツールに置き換える作業が必要ですし、私の場合は”レビュー”や”Next Action List”といった概念を理解するのに「マニャーナの法則」に書かれている”クローズドリスト”という考え方が役に立ちました。

2011年の情報管理戦略-Chap6.ほぼ日カズンをDTL&Doingリストとして使う | Hacks For Creative Life! - ライフハックで明日をちょっぴりクリエイティブに -
2011年の情報管理戦略-Chap6.ほぼ日カズンをDTL&Doingリストとして使う | Hacks For Creative Life! – ライフハックで明日をちょっぴりクリエイティブに –

2011年の情報管理戦略-Chap6.ほぼ日カズンをDTL&Doingリストとして使う | Hacks For Creative Life! - ライフハックで明日をちょっぴりクリエイティブに -

また、「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術」のワークフローや週次レビューといった仕組みと「7つの習慣」の週間計画や日次計画、或いは目標管理の考え方をミックスした運用が自分には一番しっくりきています。

EvernoteやGoogleカレンダーはとても便利なクラウドツールですが、私の場合これらを業務利用できなかったため、「7つの習慣」の運用をするのに最適なツールである手帳を、クラウドツールと併用するカタチに落ち着きました。

自己管理の仕組みを作り上げよう ー 自己管理のベーシックレシピ
自己管理の仕組みを作り上げよう ー 自己管理のベーシックレシピ

自己管理の仕組みを作り上げよう ー 自己管理のベーシックレシピ

勿論、読む本によって実践の意味合いは変わってきます。楽しみの読書はその本によって感情を動かされることが目的となるでしょうし、知識の獲得その物が目的である読書もあります。本を読んで思考を巡らせることが重要である場合もあるでしょう。

今回のテーマである「課題を解決するための読書」に於いては、実践、ことさら自分の行動を具体的に変えていくことが重要な鍵を握ります。是非、本を読みながら「コレを真似よう」「あの行動を変えよう」と思いを巡らせてみてください。

■心振るわせる読書体験を求める

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■1冊の本がズバリあなたの課題を解決することはない

「課題を解決するための読書」というと、ズバリ困っている事を解決する方法が書かれている本を読めば良いと思われるかもしれません。

ただ、残念なことにタイトルがそれっぽくても、Amazonの評価が非常に高くても、書店でベストセラーとして平積みされていても、その本があなたの課題をズバリ解決してくれる可能性はそれ程高くはありません。

売れている本が何故売れているかと言えば、キャッチーだったり、営業が力を入れていたり、内容が分かりやすくて万人受けしていたり、新聞や電車の広告欄に広告を打っていたりするからです。

更に、残念ながら本というのは売るために、ある程度汎用的な内容で書かれることになるため、まずドンピシャであなたの課題を解決してくれる本というのはまず無いと思った方がいいです。

例えば「海外製ERPパッケージ製品を日本企業の職人が作り上げた複雑な業務プロセスに低予算で炎上せずに当てはめる」みたいなニッチな本は無い事もありませんが、こういった広くは売れない本の刷り数はかなり絞られます。さらに、実際に読み手としては更に重要な製造業、通信業、小売業などの適用業態別に書かれると言うこともまずありません。

そして何より決定的な問題が、「本とあなたのレベルがあわない」可能性が高いという事です。課題意識があるくらいですから、むしろその課題に対する能力や知識が不足していて当然なのです。

世の中には古典的名著と呼ばれる本が沢山ありますが、「他の本はこの本の焼き直しに過ぎないから、読む必要はない」みたいな言葉を鵜呑みにして、いきなりそれらに当たると全く意味が分からず、玉砕してしまう可能性があります。

■課題を解決するための読書テクニック5選

では、どうすれば良いのか?

ここではテクニックとして以下の5点を挙げておきます。

  • 本を買う前にネットで下調べをする
  • 課題を解決してくれそうな本を複数冊読む
  • 簡単な本から入ってステップアップを意識する
  • 何度も読み込み、読書メモを作る
  • 自分の実践内容をブログに書く

本を買う前にネットで下調べをする

前回も書きましたが、本を買う前に一度「ググってみる」というのはとても重要です。まずは自分の困りごとを解決してくれそうな本を探し、次に候補となる本が本当に自分の課題について書かれているかを見極める。基本的にはこの2ステップです。

Amazonで高い評価が沢山付いている(或いは高い評価しかついてない)本はサクラが評価をつり上げている可能性がありますし、タイトルが内容を表していない本も珍しくはありません。ブログなどの書評記事は本の概要やどんな人に役立ちそうかといった情報がまとまっていることが多いので、2,3書評を眺めてみれば、大凡その本で得られる内容が把握できます。

課題を解決してくれそうな本を複数冊読む

情報収集にせよ、課題解決にせよ、類書を複数冊読むことで得られる価値は非常に高いです。

類書ですので、同じような内容が書かれているのですが、重要な事はそれぞれの本の中で共通的に登場しますので、「あ、これ前の本にも書かれてたから大事な事なんだな」と気づく事ができます。複数回目にすることで記憶の定着率が上がるメリットも享受できます。

また、それぞれの本でレベルも違えば著者の立場やライティングスキルも異なります。

難解すぎてついて行けない、或いは著者の文章が糞過ぎて読むに堪えない場合などもありますので、複数冊を同時並行で読みはじめて、一番読みやすいもの、或いは一番「面白い」と感じた物を優先的に読み進めるようにすると良いでしょう。

そして何より、次の節に書いている「心振るわせる読書体験」と出会う可能性を高めるためにも、類書を複数冊読むことを強くお奨めします。

簡単な本から入ってステップアップを意識する

類書を複数冊読むのに近い考え方ですが、自分のレベルにあった本を選ぶこともとても重要です。

自分が解決したい内容が書かれた本が難しいと感じたなら、恥ずかしがらずに平易な説明・図解・マンガなどで理解を促進してくれる入門書を読みましょう。基礎知識や周辺知識が不足している状況で、難解な本を何度読んでも辛いだけで一向に理解は深まりませんので。

また、逆にいつまでも入門レベルの本を渡り歩くことも賢明とは言いがたいです。段々とレベルをあげていかなければ、いつまでも根本的な解決に至れませんので。

何度も読み込み、読書メモを作る

全ての本でこれをやる必要はありませんが「これは!!」と思った本については、本を何度も読んで、本に線を引っ張ったり、読書メモを作ったりすることで、内容の理解を促進し、情報の再利用性を向上させることができます。

こと「課題を解決するための実践」を目的とするなら、読書メモにはその本の要約も感想も不要です。その本に書かれている、自分が真似よう、取り入れようと思った箇所を抜き出したり、具体的に自分の行動をどう変えるかをメモに残していきましょう。

また、全ての本で使えるテクニックではありませんが、オーディオブックを使って素読や再読を行う事で、本を何度も読む事への負荷を下げることもできます。

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オーディオブックのオススメ利用シーン5選+シーン毎のオススメ本13冊 | Hacks For Creative Life! – ライフハックで明日をちょっぴりクリエイティブに –

オーディオブックのオススメ利用シーン5選+シーン毎のオススメ本13冊 | Hacks For Creative Life! - ライフハックで明日をちょっぴりクリエイティブに -

自分の実践内容をブログに書く

読書メモを残すの応用例となりますが、自分なりの実践方法をブログで公開することも非常に有用です。書評ではなく、あくまで実践内容を書く、という点が重要です。

既にこの記事の中でいくつか私の実践内容を記事として紹介していますが、これらは私がこれまで仕事や家庭の課題を解決するために本を読んで、実践してきたその時々のスナップショットです。

実践内容を記事というカタチにまとめるためには、それなりに体系立てた整理を行う必要がありますし、自分の中で整理し切れていない曖昧な部分を他人を意識することで言語化することができます。記事にまとめることで、自分自身の振り返りが容易になるというメリットもあります。

実践内容をブログ記事にして公開すれば、それを読んだ人からフィードバックが貰える場合もあるし、同じような課題を抱えている人にとっては完全な解決策ではないにせよ、強力なヒントになる可能性があります。

実践内容をブログに書くことは、自分の考えを整理し、振り返りを容易にし、人の役にも立てる一石三鳥のテクニックなのです。

■そこに心振るわせる読書体験はあるか?

先ほど、「課題を解決してくれそうな本を複数冊読む」というテクニックを紹介しましたが、その目的の一つは「今の自分に一番あっている本に出会う」ことです。

その本を読むに当たっての自分の基礎知識や周辺知識の有無、その著者の文体や考え方との相性などなど、あうあわないを構成する要素は様々です。今日イマイチだった本が、3年後にはマッチしているかもしれませんし、今良いと思っている本が5年後だと物足りないなんてことはザラです。

先に紹介した「考具」や「効率が10倍アップする新・知的生産術」などは、はじめて読んだ時には背中に電流が走ったわけですが、もし今はじめてこれらの本を読んだとしても当時と同じ感動は味わえないと思います。

でも、この感覚を識っているということは凄く大切なことだと思っていて、私はこれを識っているが故に、例え課題を解決するための読書であったとしても「心振るわせる読書体験」を貪欲に求めます。

今将に自分の知らない世界が切り拓かれようとしている実感を得たり、自分では到底到達できない解決策やそれに繋がるインスピレーションが与えられたり、ワクワクが止まらなくてページをめくる度にアドレナリンが吹き出したり。

最後にこんなエモーショナルな結論で申し訳無いのですが、「今自分にあっている本」というのは、程度の差こそあれ、突き詰めれば「心振るわせる読書体験を与えてくれる本」なんだと思っています。

是非、本を読むときは「心振るわせる読書体験」が得られそうかを探りながら読んでみて下さい。

ちなみに、今まで難しくて読めなかった本が、何年か後にすっと読めるようになっていたりすると、それはそれでメチャクチャ感動したりします。もしも、今その本で「心振るわせる読書体験」ができなくても、いつかそういう邂逅を得られる可能性がありますので、どうぞ安心して本をそっと置いて下さい。

■最後に

かなり長くなりましたが(6000文字越えは久しぶり・・)、今回は「課題を解決するための本の読み方・付き合い方 」について述べさせて頂きました。

私は結構な遅読家なので、いわゆる読書家な方々に比べれば全然本の数は読んでいない方だと思います。

ただ、社会人になってから幾度と無く困難にぶちあたり、その度にそれを解決する本と出会い、実践し、自分なりのやり方を構築して乗り越えてきたという意味で、本とは上手くつきあってこれたのであろうとも思っています。

心振るわせてくれた数々の本があったから今がある。

今なら自信を持って、そう言い切れます。

この記事を最後までお読み頂いたということは、恐らく何らかの課題を抱えておられるのだろうと思います。この記事の内容が、心振るわせる本との出会いと、実践による課題解決の一助になれば幸甚です。

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人前で話すときのヒント6 「ターゲットを定める」

「伝えることは、ただ一つ」 にしぼる。

これは「何を」を明確にする問いになります。

そして、「何を」に加えて重要なことが、それを「誰に」伝えたいのか。

「誰に伝えたいか?」によって、伝える内容は変わってきます。それは、”違い”があるから。

相手によって知識の違いがあり、理解度の違いがあり、視点の違いがある。

そんな違いを持つ方々に話すわけですから、その中からターゲットを定め、「この人に伝わるように!」話を考えることは、内容を定める上でまずはじめに考えるべきこと。

なにを、誰に、どうやって

ブログの書き方においても、「具体的な誰かに向けて書くつもりで」というアドバイスをよく見かけます。

この、「誰に向けて」は、人前で話す際にもとても重要なことになります。

「伝えたいこと」を元に、話の内容を考えていく際、「誰に」を明確にイメージしているほうが、内容を定めやすいことは想像に難くありません。

「ちょっと苦手意識があるようやから、噛み砕いて話すべきやな」

「この部分は、みんな理解してるから端折っても大丈夫やろう」

「はじめてこの内容に触れる人もいるので、専門用語は控えめにしないと」

「ここ、この相手にとっては少し説明足らずか。もうちょっと補足しておいたほうがいいかも」

「話が長くなりすぎるので、カットするとしたら、あの人たちにとっては既習の事実であるここやな」

などなど、あれこれ考えながら話の流れ・内容を考えていくわけですが、ターゲットが定まっていてこそ、より具体的に話すときの言葉を選んでいくことができます。

ターゲットをイメージしてこそ、話の展開を定めていくことができます。

伝えたい「ただ一つのこと」を定め、それを「誰にもっとも伝えたいか?」ターゲットを明らかにする。

そうやって具体的に考えやすいようにしておき、伝えたいことをどのように話していくのか考える。

なにを、誰に、どうやって伝えるのか。

話の骨子を組み立てる3点セットと言えそうです。

ターゲットを定め、そこから広くする

「人前で話す」ときには相手は複数人いることと思います。

ターゲットとなる人だけではなく、他に話を聞いてくれている人に対しても、「伝えたいこと」が腑に落ちるようにしていく必要があります。

ぼくは数学を教えているのですが、教えるクラス内には、数学を苦手に感じている子もいれば、得意な子もいます。

理想は、全体をガバッとカバーできるような授業をすることではあるのですが、とは言えそれでは内容を絞りきることができません。

苦手な子には詳しく噛み砕いて話したほうが理解してくれやすいのに対し、得意な子にとってはその解説がまどろっこしく感じてしまうかもしれません。

かと言って要所要所を伝えるだけでは、得意な子にとってはすんなり理解できる内容であっても、苦手な子にとっては頭に「?」が浮かんでしまうかもしれません。

説明の仕方一つ取っても、ターゲットに左右されてくるわけです。

なので、「今回は苦手な子が理解できるようにしよう」や、「次の授業では、一歩踏みこんでいくことで、得意な子が興味を抱いてくれるようにしたいな」などと、授業ごとにターゲットを変えつつ、組み立てていきます。

でも、たとえ苦手な子に伝えることがメインの授業であっても、得意な子をないがしろにしていいわけではありません。

「誰か」にターゲットを定めたとしても、その誰か”だけ”にむけて話の内容を考えておけばいいわけではないわけです。

そこで、「深く」掘り下げる問題や、視野を「拡げる」ような質問を、授業の展開の中に加えておいたりします。

そうすることにより、ターゲットの幅を広くする。

中心を定めておき、そこからできるだけ大きな円を描くように、いろんな人をカバーできるようにしていくイメージです。

おわりに

「誰に届けたいのか?」

この問いは、なにかを提供するものにとっては、もっとも重要なものである、と思います。

そして、人前で話すのは、なにかを届けることであるはず。

自分が持っている知識を、調べた事柄を、そこから抽出された自分の考えを、および自分のだした結論を。

一対一で話すときは具体的に相手のことをイメージしてのぞめますし、やり取りの中でイメージの修正をしていくことも可能です。

しかし、集団相手はそうはいかない。

油断すると、話がブレブレになってしまいます。

それを防ぐためにも、より伝わる言い方を考えるためにも、「ターゲット」を定め、相手を明確に意識しながら内容を考えていってほしいと思います。

より伝わるようにと意識して。

では、お読みいただきありがとうございました。

カテゴリー: 人前で話すときのヒント | 3件のコメント

言いたいことは、終わらない。(普通の個人が、ブログのある毎日を送り続ける、ということ)

こんにちは。「単純作業に心を込めて」の彩郎です。連載「普通の個人が、ブログのある毎日を送り続ける、ということ」を続けます。

「単純作業に心を込めて」を始めようとしたとき、私が悩んでいたのは、

  • 果たして自分の中に、わざわざブログを立ち上げてまで書くに値する「言いたいこと」があるのだろうか?
  • もしも「言いたいこと」が見つかっても、いくつかの記事で言い尽くしてしまって、言いたいことが終わってしまうのではないか?

という疑問でした。

この疑問はなかなか大きな問題で、ブログを始める前にいくら考えても、よくわかりませんでした。でも、答えが出ないままとりあえず実際にブログを始めてみたところ、「言いたいこと」がなくて困るという問題は起きませんでした。ブログを続けているうちに、新たな「言いたいこと」を次々と発見できたからです。ブログを始める前に悩んでいた疑問は、あとから考えると、杞憂だったようです。

今回は、このあたりのことをふり返ってみます。

【わざわざブログを立ち上げて書くに値する「言いたいこと」が、あなたの中にありますか?】

わざわざブログを立ち上げて書くに値する「言いたいこと」が、あなたの中にありますか?

ブログを始めることを検討してる方に対して、こんな問いを投げかけたとして、臆面なく「あります。」と断言できる方は、ひょっとすると少数派なのかもしれません。

●

少なくとも私自身は、ブログを始めようとしていた時点では、全然断言できませんでした。

・・・ブログはやってみたい。面白そうだし、ワクワクする。

『「超」整理法』のポケット一つ原則&時間順原則、『三色ボールペンで読む日本語』の客観・主観2系統の三色ボールペン方式、持続可能な毎日を支えるToodledo運用例とか、とりあえず、書けそうなテーマもある。

でも、これらが、私がブログ記事として書くに値する「言いたいこと」なのかは、よくわからない。わざわざ全世界に公開するブログ記事という形で書きたいほどの「言いたいこと」なのかわからないし、私がそれを書く理由もよくわからない。

それから、書けそうなテーマはそれほどたくさんあるわけではないから、10個か20個かそれくらい書いたら、「言いたいこと」を言い尽くしてしまって、ネタ切れ状態になるのではないか。10個か20個だと1年も続かない気がするけれど、せっかくブログを立ち上げるなら、2,3年は続けたいんだけどなあ。・・・

こんなことを考えていました。

●

今、ふり返ると、当時の私は、ブログをするということに対して、ハードルを高く設定しすぎているような気がします。前回も引用した倉下忠憲さんのアドバイスを聞かせてやりたいくらいです。

ブログをはじめたばかりの人が、「提供するの価値」を高く設定してしまうと、間違いなく書けなくなります。

『ドラッガーに学ぶブログ・マネジメント』 location 187

ただ、こんな疑問を持つこと自体は、たぶん、そんなに悪いことでもありません。

ブログをするのは誰にだってできることで、お金もほとんどいりませんが、比較的たくさんの時間がかかります。自分の大切な時間を費やすのですから、せっかくなら、臆面なく「私は、これが言いたいんです。」ということを書きたいものです。

他方で、自分一人の閉じた空間に書くのではなく、ブログ記事として公開するのですから、「私自身は、これが言いたいから、これが言えるだけで十分なんです。」はなく、自分が書いたことに、自分以外の誰かが価値を見出してくれるかもしれない、その可能性を感じながらブログを書けたらいいなと思います。

そして、自分の「言いたいこと」を、自分以外の誰かにも届くかもしれない可能性を感じながら、ブログ記事として書くことができるなら、ブログとのそんな関係を長く続けたいものです。

「果たして自分の中に、わざわざブログを立ち上げてまで書くに値する「言いたいこと」があるのだろうか?」は、ブログに対するこんな理想から生まれている気がするのですが、こんな理想を抱くこと自体は、そんなに悪いことでもありません。だから、大きな疑問ではありますが、きちんと向き合っておく価値のある疑問だともいえます。

【いつまでたっても追いつけず、言いたいことは、終わらない。】

とはいえ、実際の私はといえば、ブログを始める前に、この疑問を解消できたわけではありません。しばらくの間(数日間くらい)、この疑問を一生懸命考えて、でも、考えてもよくわからなかったため、とりあえずブログを始めてみることにしました。

とりあえず始めてみたのは、自分がブログに求めていた「試行錯誤のための実験場」と「店長からのおすすめの一品をお客さんに提供できる場所」という2つのためには、やってみなければ何も始まらないと思ったことがひとつの理由です。

平和な閉塞感は、解消すべき課題なのか?

また、書くに値する「言いたいこと」のネタが、10個くらいはありそうだと感じられたのが、もうひとつの理由です。『終末のフール』の苗場さんのこと、『実存からの冒険』の〈実験=冒険としての生〉というイメージのこと、我が家の子育てを彩るEvernote子ども成長記録ノートのことなどは、自分の「言いたいこと」であって、しかも自分以外の誰かに届く可能性を感じられる、大切なネタでした。これらのネタを、ゆっくりとしたペースで大事に書いていけば、当面は続けられる気がして、少し安心しました。

そんなわけで、大きな疑問を一旦棚上げにして、思い切って「単純作業に心を込めて」を始めてみたのでした。

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結果として、とりあえず実際に始めたことは、よい選択でした。実際にブログを始めてみると、「言いたいこと」が終わってしまう心配は、全然なかったからです。

というのも、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げ、公開すると、そのプロセスの中から、新しい別の「言いたいこと」が複数現れたからです。だから、いつまでたっても、「言いたいこと」が終わりませんでした。

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最初にこれを感じたのは、当時使っていたAndroidスマートフォンの使い方を書いたときでした。

そのとき私は、Androidスマートフォンの使い方やその基本となる考え方の全体をカバーする記事を書きたいと思い、スマートフォンに求めるもの、キャリアとの契約、OSの設定、インストールするアプリ、アプリの使い方などを、総花的にまとめた記事を書きました。この過程で、「キャリアとの契約のうち、通信量についての仕組みと考え方」や「バーチカル表示のカレンダーアプリ」のことだけをもっと掘り下げて書きたい、と感じました。

さらに、カレンダーアプリのことを書くとGoogleカレンダーのことを書きたくなり、Googleカレンダーのことを書くと紙の手帳を使うか否かのことを書きたくなり、というように、次々と新しい「言いたいこと」が現れました。

つまり、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げて公開するプロセスから、新しい「言いたいこと」が複数現れ、この動きが芋づる式に続いていったのです。

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道具にも助けられたと思います。

当時、私は、Evernoteでブログ記事を書いていました。Evernoteで原稿を書くと、すべてがEvernoteのなかで完結します。ファイルの新規作成も保存もありません。ひとつの「言いたいこと」を文章にする過程で、別の「言いたいこと」が浮かんできたら、Evernoteから外に出ることなく、その別の「言いたいこと」を、簡単に捕まえられます。

こうして、私のEvernoteの中には、「言いたいこと」の断片が、どんどん膨れ上がっていきました。ブログ原稿用のノートブックの中に増殖するノートを眺め、私は、少なくとも「言いたいこと」が終わってしまうかも、という疑問は、まったくの杞憂だったな、と感じました。

参考

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その後、ブログ原稿を書くための道具はEvernoteからWorkFlowyに変遷しましたが、基本的な動きは変わっていません。

ざっくり言えば、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げ、公開する過程で、だいたい10個から20個の「言いたいこと」が浮かんでくる、という感覚です。書けば書くほどまだ言えていない「言いたいこと」が増えるので、いつまでたっても追いつくことはないんだろうと思います。

言いたいことは、終わりません。

だから、ブログを始めようとするときに、

  • 果たして自分の中に、わざわざブログを立ち上げてまで書くに値する「言いたいこと」があるのだろうか?
  • もしも「言いたいこと」が見つかっても、いくつかの記事で言い尽くしてしまって、言いたいことが終わってしまうのではないか?

という疑問を感じたとしても、完全にこの疑問を解消するまでブログを始めちゃいけないとは考えないで、とりあえず実際に始めてみるとよいと思います。

【自分の中に「言いたいこと」を発見できるうれしさ】

今回の記事は、これで一区切りです。

「問い」「答え」「理由」でまとめると、

  • 問い
    • ブログを始めようとするときに、「果たして自分の中に、わざわざブログを立ち上げてまで書くに値する「言いたいこと」があるのだろうか?」「もしも「言いたいこと」が見つかっても、いくつかの記事で言い尽くしてしまって、言いたいことが終わってしまうのではないか?」という疑問が浮かんできたら、どうするといいか?
  • 答え
    • とりあえずブログを始めてみるとよい。そして、現時点で手元にある「言いたいこと」を、出し惜しみせず、ブログ記事として書き上げ、公開してみるといい。
    • ブログ記事を書き上げ、公開するプロセスの中から、新しい「言いたいこと」がたくさん見つかる。言いたいことは、終わらない。
  • 理由
    • 疑問を持つこと自体は悪くないけれど、ブログを始める前にこの疑問を完全に解消しようとすると、身動きがとれなくなる。だから、この疑問は一旦棚上げにして、とりあえず始めてみるのがよい。
    • そして、ブログを始めたら、現時点で手元にある「言いたいこと」あるいは「なんとなく言いたいような気がすること」を、出し惜しみしないで、かたっぱしから記事にしてみる。
    • すると、ひとつの記事を書き上げ、公開するプロセスの中に、新しい「言いたいこと」が、たくさん発見される。1個の「言いたいこと」を記事にすることで、10個や20個の「言いたいこと」が発見されるくらいの感覚で見つかる。
    • だから、「言いたいこと」が終わってしまうことはない。

となります。

今回の記事は、基本的にはこれで尽きるのですが、もう少しだけ先のことを書かせてください。それは、[「言いたいことは、終わらない。」が、すごくうれしい]ということです。

●

「言いたいことは、終わらない。」は、必然的に、言いたいことがあるのに、まだ言えていない、という状態を伴います。言いたいことがひとつあるとして、その言いたいことをどうにかブログ記事にすると、別の言いたいことが10個も20個も出てくるのです。いつまでたっても追いつけず、常に、「言いたいけれど、まだ言えていない。」がたくさん残っています。ストレスを感じそうです。

たしかにそんな気がするときもあります。ですが私の実感では、それ以上に、うれしいことでもあります。それは、「自分の中にこんな「言いたいこと」があったんだ」という発見のうれしさです。

西研さんが『実存からの冒険』という本の中で、音楽を例に、「感受性の回路が開かれる」ということを書いています。

音楽には、いろいろな質があって、「カッコいい!」というものもあれば「うーむ、アジがある」とか、「懐かしい響き」があったり、それはもう、ほんとうにさまざまである。さいしょはピンとこなかったものが、だんだんと自分に沁み込んできてすごくその良さがわかってくる、ということもある。それは、じぶんのなかに新しい感受性の回路が開けた、ということだから、すごく嬉しいこともある。

つまり、音楽を聴くということは、無意識ではあっても、どうじに自分の感受性を確かめ、それを新しくしていく、ということでもあるのだ。そして、自分の感受性がより洗練されたり新しくなっていくことで、より深く味わえるようになっていくのである。

pp.242-243

音楽を聴きこんでいく過程で、自分の感受性を確かめ、新しくしていくことで、自分の中に新しい感受性の回路を開くことができる。そうすると、今までよりも深く音楽を味わえるようになって、それがとてもうれしい。

そんな話です。

ブログを続ける中で、新しい「言いたいこと」が出てくることも、同じようなところがあると感じます。

ひとつの「言いたいこと」をブログ記事にするプロセスで出てくる「言いたいこと」は、自分と無関係な外側からやってくるものではありません。そうではなくて、もともと自分の中にあった何かを「言いたいこと」として発見しているのではないかと思います。

もともと自分の中にあった何かとは、つまりは、これまでの自分の人生です。これまでに読んだ本、これまでに誰かと一緒に過ごした時間、これまでに取り組んできた仕事、これまでに抱えていた悩み。そんなこれまでの人生があって、だから今、自分の中に、たくさんの「言いたいこと」があります。

そんな「言いたいこと」を発見するのは、西研さんの言葉でいえば、自分の人生をより深く味わえるようになり、自分の人生に対する新しい感受性の回路を開くというようなもので、すごくうれしいことなんじゃないかと感じています。

ひとつの「言いたいこと」をブログ記事の形にしようとすると、たくさんの「言いたいこと」を発見できます。いつまでたっても、言いたいことは、終わりません。これ自体が、すごくうれしいことです。

—編集後記—

今回は、自分自身がブログを始めようとしていたときに悩んでいた、「自分の中に、ブログ記事を書いてまで「言いたいこと」があるんだろうか?」という疑問に対して、「とりあえずブログを始めてみれば、いろんな「言いたいこと」を発見できる。言いたいことは、終わらない。だから大丈夫。」という回答を示してみました。

この回答のポイントは、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事として書き上げて公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見できるというメカニズムにあります。

とはいえ、このメカニズムをうまく機能させるには、いくつかの条件が必要な気もします。次回は、このあたりのこと、ひとつの「言いたいこと」をブログ記事を書き上げ、公開するプロセスの中から、たくさんの「言いたいこと」を発見するというメカニズムのために、どんなことが大切なのか、考えてみます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。2週間後にまたお目にかかれたらうれしく思います。

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