賃貸派の僕が考えた「譲れない一線」~賃貸派が家を買うときに考えたこと(2)

こんにちは。ハギタカシです。

前回の「賃貸派の30代男が、家を買うときに考えたこと(1)~僕が賃貸派な理由」は、いろいろと反響をいただきました。

前回書いたように、僕は賃貸派でしたし、今でもそうです。

僕が賃貸派な理由は、次の理由からでした。

  • 家族が増減しても、家のサイズを変えにくい
  • 災害によって資産価値がゼロになる、住めなくなってしまったのにローンだけが残るリスクがある

ただ、妻が持ち家派だったために少し自分のスタンスを修正しました。

「賃貸が一番」から「持ち家にするとして、どこまでなら持ち家リスクを取れるか」を考えることになりました。

持ち家派vs賃貸派で、僕が出した「譲れない一線」

僕が賃貸派な理由の1つは、「家のサイズを変えにくいし、自由度が低い」ということです。

とはいえ、現時点で将来の予測をすることはできません。

まだ子どもが増える可能性がある年齢ですし、ずっと広島に住んでいるとも限りません。

やりたいことリストの中には「東京に拠点を持つ」が入っていますし、僕の実家は三重県なので将来は実家の近くに住んでいる可能性も多分にあります。

分からないとなれば、考えられる方法は一つでした。

「家を一生に一度の買い物と思わないで、買うこと」

家を買うことが重荷になってしまって、その後身動きが取れなくなってしまうのを避けたかったんです。

「身動きが取れなくならないように」と思って、家を探しはじめると「自分にとって譲れない一線」が見えてきました。

売りやすい、手離れのいい物件を選ぶこと

家を買う前から、売りやすい物件を探すことにしました。

家族のサイズが変わったり、住む場所が変わったりしたときに、手放そうと思っても売れず、「負動産」になるのを避けたかったからです。

そうすると、自然と「立地がいいこと」と「一軒家よりもマンションを優先」して検討することになりました。

月々の「住宅にかかる費用」を、収入の25%以内に

よくあるアドバイスで「家の費用は、収入の25%程度にしましょう」ってのがあります。

ここで気をつけないといけないのは、「家の費用」って住宅ローンだけじゃないんですよね。

  • 住宅ローンの返済額
  • 固定資産税
  • 駐車場代
  • 団体信用生命保険の掛け金
  • (マンション)修繕積立金
  • (マンション)管理費

この辺を全部ひっくるめて、25%以内に抑えることにしました。

わが家の家計簿で何度もシミュレーションしましたが、住宅ローンだけで25%を使い切ってしまうと、毎月のやりくりに余裕がなくなってしまうんじゃないでしょうか。

特に「固定資産税」や「生命保険の掛け金」なんかは忘れがちなので注意したいところです。

ローンの総額を、金融資産の範囲に抑える

僕が賃貸派の理由のもう一つは「災害によって資産価値がゼロになる、住めなくなってしまったのにローンだけが残るリスクがある」です。

僕が、仕事柄、損害保険にかかわっているからかもしれませんが、持ち家の資産価値がゼロになるリスクを考えずにはいられません。

とはいえ確率としては低いので、リスクばっかりを考えてもバランスがおかしくなってしまいます。

大地震が起きることばっかり考えていたら、何もできなくなってしまいますからね。

自分のなかの落とし所は、「万一起きてしまったときに再起不能にならないのなら、取ってもいいリスクだ」。

これは投資をするときに最初に知っておくべき考え方で、「リスク許容度の計算」と言ったりします。

最悪のシナリオが起きた場合に、何が起きるか、その結果を受け入れられるかを考えてみるんです。

受け入れられないのであれば、リスクのとりすぎ。そこまでやってはいけない、ということですね。

僕の場合、最悪のシナリオは「大地震が起きて住めない状態になる。地震保険ではローンの返済は足りず借金だけが残る」でした。

それはちょっと受け入れられない。

ワーストシナリオでも、借金は残らないようにしておきたい。借金さえなければ、なんとか立て直すこともできるだろう、と。

そこで、普段から作っている資産リストを見返しました。

資産リストには、僕と、妻と、子どもの名前になっている、

  • あらゆる貯金
  • あらゆる投資信託の時価額
  • あらゆる保険の解約返戻金

この合計が一目で分かるようになっています。

そして、その範囲内で、住宅ローンの借り入れを起こしました。

なので、今持っているあらゆる資産を現金にすれば、明日にでも住宅ローンを全額返済することができます。

一文無しになりますからしませんけど(笑)

「最悪の事態が起きても借金苦に追われるようなことはなく、最低限の自由は確保されているようにしておきたい」というのが、僕の譲れない一線でした。

まとめ

「賃貸が有利」「いやいや、財産が残るぶん持ち家のほうがいい」と意見はいろいろありますが、そんなに簡単に切り分けられるものでもないでしょう。

ほとんどの人にとっては、「この条件がそろうなら、持ち家がいい」「この条件だったら賃貸のほうがいい」と、それぞれの条件ごとに考えていくものだと思います。

今回は、僕が考えた「持ち家の条件」を一つの事例としてご紹介しました。

持ち家がいいか賃貸がいいかには正解はなくて、自分なりの答えを出すしかないと僕は思います。

もし、この文章を読んでいるあなたが、持ち家か賃貸か、選択に迫られたときには、

  • 自分が持ち家派なのか、賃貸派なのか。
  • その理由はなぜか。
  • もしパートナーと意見が違った場合には、どこが自分として譲れない一線なのか。

この辺を、一度自分の言葉にしてみてくださいね。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で