文章の校正における試行錯誤01~1つのミスが全体の価値をゼロにする~

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以前に「文章を書くときの試行錯誤」という連載を書きました。

今回からはその続きということで、文章を作成したあとの工程である「校正」という作業についてお話していきたいと思います。

題して「文章の校正における試行錯誤」。早速いってみましょう。

校正とは

校正というとあまり聞き慣れない方もいるかも知れません。Wikipediaによると以下のように書かれています。

印刷物等の字句や内容、体裁、色彩の誤りや不具合を、あらかじめ修正すること。校合(きょうごう)ともいう。
via 校正 – Wikipedia

簡単にいうと、内容の間違いや誤字などをチェックし、修正する作業のことです。正直、地味だし楽しいとはいえないかもしれませんが、実はとても大事なことなのですよ。

ミスがあるということ

実はわたしは今の仕事に就く以前に編集者として働いていたことがあります。当時、上司はよくこう言っていました。

どんなに素晴らしい文章を書こうが、徹夜で働こうが、ミスがひとつでもあればその本の価値はゼロになるんだ。だから校正は死ぬ気でやれ。

編集者の仕事は、ただの紙に対して、読者にとって有益な情報という付加価値を与えることです。そして、読者はその情報に対して対価を支払う。書籍や雑誌が売れるっていうのはそういうことです。

その情報が有益だからこそ価値がある。逆にいえば間違った情報など一円の価値もない、というわけですね。

たかが一文字、されど一文字

実際、わたしが編集の仕事をしていた時、同僚の些細なミスが大問題に発展したことがありました。ミスの内容はいわゆる誤字です。それもたったの一文字の・・・。

しかし、この一文字が致命的でした。なぜなら、その一文字は雑誌に掲載されたお店の電話番号だったからです。

その結果、雑誌を買った読者がその電話番号を見て電話すると、お店ではなく、まったく関係のない一般の方へと電話がつながってしまうという状況になってしまいました。
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読者、お店、間違い電話を受けた方、と影響は多方面に広がり、多大な損害を生み出すことになってしまったのです。。。。:゚(;´∩`;)゚:。

校正大事!

上の話は極端な例かもしれませんが、こういったことがあり得るのは事実です。こういうリスクを回避するためにも校正が重要になってくる、というわけ。

ブログやメールなど、日常的に使う文章であればそこまで神経質にならなくても良いのかも知れませんが(比較的簡単に訂正できるので)、仕事などでは絶対に間違えられない状況というのは度々あります。

そんな時のために、わたしが編集者時代に培った校正に関するあれこれを、これから数回に分けて書いていきたいと思います。それではまた!

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