品質マネジメントはこだわりのみせどころ

みなさんこんにちは、うさぼう(@usabo_tweet)です。

今回は「プロジェクト管理10のコツ」から、「5) どうやってできているかチェックするかを書き出す」で取り上げていた品質マネジメントのコツを紹介します。

品質管理が得意、という方はいる気がしますが、好きだという話はほとんど聞きません。

もともとプロジェクトマネジメント自体が”管理”として敬遠されがちなのに、その中でも輪をかけて敬遠されている品質管理。それはなぜなのでしょうか。

本記事では品質マネジメントとは何か、なぜ敬遠されるのか、それでも私が重要だと考える理由を3本立てでお送りします。

品質マネジメントとは

品質管理とは、顧客に提供する商品およびサービスの品質を向上するための、企業の一連の活動体系をいいます。

PMBOKの品質マネジメントは、プロジェクトの成果物とプロジェクトマネジメントの両方を対象にしています。

つまり、プロジェクトの成果物が要求事項を満たしているかと、プロジェクトマネジメント自体が品質基準を満たしているかの両方を見るのです。

そのための基準を作成し、レビューやテストや監査を行い、必要な是正を管理するところまでが役割になります。

品質マネジメントが敬遠される理由

品質マネジメントを役割に持つ人たちは成果物やプロジェクト実績が品質基準を満たしているかチェックします。満たしていなければ是正を求め、品質基準を満たすまでチェックを繰り返します。

成果物を作り、プロジェクトを遂行している立場からすると、手戻りを生む可能性のある人たちにしか見えません。

たとえそれは自分たちが混入させた欠陥を事前に除去してくれるものだとしても、やっぱり短期的には自分たちのやってきたことのあら探しをされる印象は否めないのです。

敬遠されるもうひとつの理由は、それ自体は直接の成果物にならないからです。タスク管理が敬遠されるのも近い理由でしょう。

それでも品質マネジメントが重要だと考える理由

敬遠される似た例としてタスク管理を取り上げたのは、それでもタスク管理を行う理由から品質マネジメントの意義を見出せるからです。

それをいくら実行してもタスクは完了しないのに別リストをわざわざ作成し、開始や終了の実績を記録するのはなぜなのでしょうか。実績を定期的に振り返り、気づいたことをさらにリストするのはなぜでしょうか。

  • そのほうが結果としてタスクを早く、確実に完了させられるから。
  • 少し時間はかかるかもしれないが、不安を減らして気持ちよくタスクを進められるから。

品質マネジメントについてもそうです。

  • 欠陥はなるべく早い段階でつぶしたほうが手戻りの手間は減るから。
  • 工数はかかるかもしれないが、要求事項を満たしていることを検証する有用な方法だから。

品質マネジメントはプロジェクトマネジメントこだわりのみせどころ

品質は品質管理チームが保証するのではありません。プロジェクトマネジャーおよびマネジメントチームで保証するものです。

この成果物はリリースして顧客やユーザに使ってもらうに値することを検証しGoを出すのがマネジメントです。可能な限りは自身の目で見るとしても、細かい部分や規模が大きいプロジェクトをチェックするのは現実的ではありません。

これを明文化し、組織化してチェックにチェックを重ね、こだわり抜くプロセスこそが品質マネジメントです。

それではまた2週間後に。

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