チームをうまく機能させるのに役立つシンプルシート

みなさんこんにちは、うさぼう(@usabo_tweet)です。温かくなり過ごしやすい日が増えましたね。今回は久しぶりに「プロジェクト管理10のコツ」から記事を書きます。「6) だれがどう参画するか書き出す」という題名で紹介していた、チームをうまく機能させるコツです。

みなさんはじめまして、うさぼう(@usabo_tweet)です。この度、アシタノレシピの執筆メンバーに加わることになりました。隔週で第1、第3月曜日を担当します。よろしくお願いします! 私はITコン...

チームでプロジェクトに取り組むためのラベリング(期待役割)

プロジェクト計画では、なにを(スコープ)、どうやって(タイム)つくるのかを書き出します。質的にも量的にも1人プロジェクトというのは少なく、多くの場合、複数人でチームを形成します。チームに参加するメンバーには役割を与えます。

プロジェクトマネージャー、チームリーダー、メンバーといったチームで動くための役割と、ビジネスアナリスト、システムアーキテクト、プログラマーといった期待される専門性に応じた役割があります。

また、メンバーをくくるチーム自体にも役割があります。ビジネス要件を定義するチーム、システム設計を行うチーム、開発チーム、プロジェクト管理オフィスなどです。

これらは、プロジェクト計画段階でのチームやメンバーに期待する役割です。期待役割をそれぞれのチームやメンバーが満たすことでプロジェクトが円滑に遂行され、目標達成につながります。

チームメンバーのスキル、経験、特性を可視化する(実情)

一方でチームメンバーのスキルや経験は様々です。期待役割通りのスキルと経験を持つ人もいれば、新しい領域にチャレンジする方もいます。お互いの期待を満たせてうまくいっている間はよいですが、計画通りに進まなかったり課題が発生すると、特定の誰かが足を引っ張ったり、特定の誰かに負荷が集中することが起こります。

負荷状況はWBS(Work Breakdown Structure)などの作業計画表で可視化できますが、その原因を明らかにし適切な対策をとるには、メンバーの実情を可視化することが必要です。

可視化するのはリーダーだけのためではない

メンバーがお互いにスキルや経験を知らなくても、リーダーは知っているはず、もしくは知っているべきと思われるかもしれません。しかし、可視化するのはリーダーだけのためではありません。むしろメンバーの不安や不満を解消するのにも役立ちます。

足を引っ張っていることは本人は痛いほどわかっています。負荷が高いことは他のメンバーだって気づいています。しかし、計画における期待役割に基づくと、もっと頑張らなければいけない気もしますし、期待役割以上の負荷がかかるのは損な気もしてしまいます。

これを是正するのに役立つのが、メンバーの実情を可視化することなのです。

頼りになる誰かが離任するとなれば必要以上に不安になります。可視化することで、他のメンバーでも実施できるタスクが多いことに気づけます。どうしても足りない部分に絞って後任を決めたり、勉強会の開催や引き継ぎ資料の準備を進めることができます。

リーダー一人で考えるのではなく、メンバーで意見を共有しながら対策を考え決めていくのにも役立ちます。

架空プロジェクトでのサンプル(フィクションです)

例としてアシタノレシピプロジェクトというのを考えてみます。ベック兄さんが率いる現有メンバーは14人、なかなかの大所帯です。そこで、兄さんはチームを2つに分け、リーダーを任命しています。lyustyleさんとchoiyakiさんは、メンバーを率いてチームの役割を全うすることが求められるわけです。

事件勃発です。なんと、choiyakiリーダーが離任することになったのです。ベック兄さんと相談を重ねた結論とはいえ、Bチームは不安で一杯です。特に後任が任命されている様子もありません。choiyakiリーダーだからこそ多忙なタスクをこなしつつリーダータスクもこなせていたのでは。

ある日choiyakiリーダーは、こんなシートをメンバーに見せました。僕がやっていることも含めてBチームでやっていることってこんなことだよね、と。みんなにできないことってあるかな?

「記事レビューだったらできそう」

「案出しっていつもグループでコメントしてるし、僕やりますよ」

「記事代行とかもやってたんですね」

「戦略ミーティングって何やってるんですか?」

いつになく活気のあるミーティングです。そしてchoiyakiリーダーはおもむろに後任リーダーの名前を発表しました。そして意外な助っ人の名前も。ベック兄さんとchoiyakiリーダーはこんなに考えてくれてたんだ、と驚きと安堵の入り混じる空気が流れます。気持ち新たに新体制への移行が進んでいくのでした。

終わりに

いかがでしたでしょうか。チームマネジメントは計画通りに進むことは少ないです。チーム運営に課題が生じた時、こうした可視化を行い共有することで、リーダーとメンバーが一体となり解決に向かうのに役立ちます。ExcelでもGoogleスプレッドシートでも、手書きでも構わないので始めてみてはいかがでしょうか。

ではまた2週間後に。

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